物事や業界の勢いが衰えることを表す言葉には「斜陽」や「衰退」があります。
この記事では、「斜陽」と「衰退」の違いを分かりやすく説明していきます。
「斜陽」とは?
「斜陽」とは日没前の太陽を表す言葉であり、太陽が水平線に向けて沈むことを表します。
「衰退」はこれ以外にも物事や業界、流行などの勢いが衰えることや没落することを表す時にも使うことが可能です。
勢いが衰えてしまうことを表す言葉には「斜陽化」があり、これが発生した産業は「斜陽産業」と呼ばれています。
「衰退」とは?
「衰退」とは力や勢い、権力、活力などが衰えることを表す言葉です。
「衰退」は抽象的な概念から会社や企業、国など様々なものに対して使うことが可能です。
「衰退」の反対語は「繁栄」や「発展」、「興隆」があり、これらは文化や政治、国などに対してよく使われています。
「衰退」の類義語には「弱体化」がありますが、こちらは力や勢い、物質の変化、身体の状態などに使うことが可能です。
「斜陽」と「衰退」の違い
この2つはどちらも勢いが段々と衰えることを表す言葉であり、この進行が進んでいることを表す時に使います。
「斜陽」は比喩表現であり間接的に表す時に使い、「衰退」は直接的に表す時に使います。
「斜陽産業」は勢いが衰えてしまった産業に対して使う言葉であり、「衰退産業」はあまり使われません。
「斜陽」の例文
・『その絵画は斜陽が差し込む部屋と貴婦人を描いたものであり、陰影がとても素晴らしいと思います』
・『そのインターネットサービスはすっかり斜陽化してしまい、昨月運営が終了しました』
「衰退」の例文
・『文化の興隆と衰退をまとめた世界史の方がとても面白いので、先週からずっと読んでいます』
・『この砂漠は衰退した王朝の秘宝が眠っているという噂があります』
まとめ
「斜陽」や「衰退」は勢いが段々と衰えることを表す言葉です。
「衰退する」は色々な場面で使いますが、「斜陽する」という表現は基本的に使いません。