「人柱」と「生贄」の違いとは?分かりやすく解釈

「人柱」と「生贄」の違いとは?違い

この記事では、「人柱」「生贄」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「人柱」とは?

人間を生きたまま水や土中に埋めて、洪水が起きて流されないよう願いを込めて神にお供えすることを「人柱」【ひとばしら】といいます。

過去には城が崩れないようその土台となる場所に、人間を生きたまま土をかけて生き埋めにして崩れないようにしました。

当時は工事で支障が出るのは、その場所に穢れがあるとされていたため、浄化する意味でも「人柱」を立てていたのです。

主に、大きな建造物を造るとき、災害によって壊れないよう神に願うこの風習は世界各地、国内でも行われていた風習でした。


「生贄」とは?

村で悪い出来事が起きたとき、生きた人を神へ捧げることを「生贄」【いけにえ】といいます。

生きたまま人間を捧げれば、神の怒りを鎮められると考えられた時代があり、あえて生きたまま捧げてから殺すわけです。

なかには殺してから捧げるか、動物を「生贄」にする場合もありました。

当時は日照りが続いて雨が降らなくなり、畑で作物が育てられなくなったり、洪水で川の水が溢れかえって村を襲う危険性があるとき「生贄」を捧げていたのです。


「人柱」と「生贄」の違い

「人柱」「生贄」の違いを、分かりやすく解説します。

土中や水中に人を生きたまま埋めれば、大型の建造物が崩れたり、洪水が起きても流されないという風習がありました。

そのため、少しでも村人が苦しまないよう願いを込めて行うのが「人柱」を差し出すわけです。

人間がまだ生きている状態で埋めたり、流すことでその場所の穢れを浄化する効果が得られるという言い伝えから、日本では城を建てるときや橋を架ける際によく「人柱」を埋めました。

もう一方の「生贄」は、生きたまま人を神に捧げて、天候不良が改善するのを祈ったり、人々の暮らしが良くなるよう祈る儀式を指します。

まとめ

どちらも生きた人を埋めたり流すものですが、風習として行われたか、儀式のために行うかの違いがあると覚えておくといいでしょう。

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