学生時代などに音楽や演劇などのイベントに関わった人はご存知だと思いますが、大きな会場で音を観客に届ける仕組みとして「PAシステム」というものがあり、その中で操作するメインの機器が「アナログミキサー」というものでした。
それでは、この「アナログミキサー」とはどういう意味でしょうか。
また、「パワードミキサー」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「アナログミキサー」と「パワードミキサー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アナログミキサー」とは?
「アナログミキサー」とは、英語の「analog mixer」をカタカナで表記したもので、音響機器の中で多くの楽器やマイクのバランスをコントロールする「ミキサー」の種類の一つです。
昔から存在するタイプのもので、アナログ信号で入力信号の処理を行うものです。
「パワードミキサー」とは?
「パワードミキサー」とは、英語の「powered mixer」をカタカナ表記したもので、前述と同様「ミキサー」の種類一つです。
内部にパワーアンプという増幅器を持っているので、普通のスピーカーを直接繋ぐことができます。
「アナログミキサー」と「パワードミキサー」の違い
「アナログミキサー」と「パワードミキサー」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの機器は、「PAシステム」のなかで音のバランスなどを操作する非受に重要なものであることは同じですが、そもそもカテゴリーの違うものです。
つまり、「アナログミキサー」と同じカテゴリーなのは「デジタルミキサー」であり、「パワードミキサー」と同じカテゴリーなのは「パッシブミキサー」というものなのです。
では、それぞれのカテゴリーに関して見てゆきませよう。
まず、「アナログ」と「デジタル」の違いです。
これは時計の区別と同じように、音の信号をアナログで扱うのかデジタルで扱うのかの違いで、もともとはアナログしかありませんでしたが、デジタル信号で扱うと細かい設定ができるとか、外部のデジタル機器との接続が簡単であるというメリットがあります。
一方、アナログの方は時計のように一目でレベルが分かりやすいとか、DAコンバーターを通さないので音質が比較的良いというメリットがあります。
次に、「パワード」と「パッシブ」の違いですが、これはミキサーにパワーアンプが内蔵されているかどうかの違いです。
パワーアンプを内蔵した「パワードミキサー」は、パッシブスピーカーを直接繋ぐことができ、ミキサー側で簡単に出力をコントロールできるという利点がありますが、その分内部にアンプの分のスペースが必要になるので大きく、重くなります。
また、値段も比較的高くなります。
このように、「アナログミキサー」と」「パワードミキサー」は直接比較するものではなく、それぞれが別の種類のものなのです。
まとめ
この記事では、「アナログミキサー」と「パワードミキサー」の違いを、解説してきました。
この機会に音が出る仕組みに関して興味を持っていただけたら幸いです。