この記事では、「はんてん」と「ちゃんちゃんこ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「はんてん」とは?
全体的にゆったりしていて、服の上から羽織るように着るものを「はんてん」といいます。
脇にマチがないのが特徴的で、胸紐がありません。
襟は折り返さない「はんてん」は、江戸の寒い町に住む庶民が着るための防寒着として着られていました。
綿素材を使った生地の中には保温性がある綿が入っているため、ちょうど布団のように暖かくして着られるわけです。
肩まわりがゆったりしているのと、前身ごろと背中部分もゆとりをもたせているため締め付け感がなく着られます。
裾はお尻をすっぽりと隠れるほど長いのも魅力的です。
「ちゃんちゃんこ」とは?
綿が入っている袖なし羽織を「ちゃんちゃんこ」といいます。
主に子供が着る服であり、折り襟が付いていて、左右の身ごろに縫い付けられている紐を中心で結んで着用する服です。
表布には綿織物や富士絹といった生地を使い、その中には青梅という綿が入っているため暖かくして着られます。
主に、防寒用として子供が着るものですが、お年寄りも着られる大人用も揃うところも魅力です。
男の子の場合は淡い青か白が、女の子なら淡いピンクが採用されています。
還暦祝いでは赤色の「ちゃんちゃんこ」を着て祝うのが一般的です。
「はんてん」と「ちゃんちゃんこ」の違い
「はんてん」と「ちゃんちゃんこ」の違いを、分かりやすく解説します。
脇にマチがない「はんてん」にはゆったりした袖があり、服の上から着る防寒着として子供から大人まで幅広く着ています。
暖かく、保温性に優れているもので、服の上から羽織るようにして気軽に着られるのも魅力です。
もう一方の「ちゃんちゃんこ」は子供や還暦の高齢者を祝うときに着る袖なしの服を指します。
襟は「はんてん」に似た形状が採用され、着物のように左右の身ごろを紐で結んで着る服です。
袖がないので腕部分が突っ張らず、伸ばしやすいため高い所から物をとったり、クワで土を掘るといった作業時にも着られます。
料理のときに袖が汚れず、腕まくりする必要もないのですぐに作業ができる服です。
まとめ
綿が入っている防寒着を2つご紹介しましたが、袖があるかないかの違いがありますので、画像や資料で異なる点を見比べてみるといいでしょう。