この記事では、「椿」と「牡丹」の違いを分かりやすく説明していきます。
「椿(つばき)」とは?
「椿」とは、ツバキ科ツバキ属に分類される植物であり、漢字では「海石榴」とも表記されます。
「つばき」という名称の由来ですが、葉にツヤを持つことから「津葉木」に因む説や葉に厚みがあることから「厚葉木」と書かれ、後に「あ」が省略されたとする説が挙げられているようです。
「椿」は古くより日本人と馴染みのある植物の1つと言えます。
特に茶道において「椿」は「茶化の女王」と称されるくらいに重宝されています。
逆に、「椿」は散るときに、花がまるごと落ちることから、人の首が落ちることを連想させるため、敷地内に植えない習慣があったり、病人のお見舞いに持って行ってはいけない花ともされています。
同じような理由で、花が丸ごと落ちる様子が落馬を連想させるとして、「椿」を競走馬の名前に用いるのは避けられているようです。
ちなみに、競馬では過去に「タマツバキ」の名を持つ名馬がいましたが、大本命視されていたレースにおいて、スタートして間もなく落馬するというアクシデントが起こりました。
「牡丹(ぼたん)」とは?
「牡丹」とは、ボタン科ボタン属に分類される植物です。
「牡丹」には多くの別名があり、「花王」や「百花王」、「花神」、「花中の王」、「百花の王」、「富貴草」、「忘れ草」、「鎧草」などとも呼ばれています。
また、「牡丹」は日本の芸術において大変愛され、「狩野山楽」や「葛飾北斎」など多くの絵師によって描かれました。
着物や陶磁器などの文様にも積極的に取り入れられ、特に百獣の王であるライオンと百花の王である牡丹の組み合わせとなる「獅子に牡丹」や「牡丹に唐獅子」は男気のシンボルとされました。
「椿」と「牡丹」の違い
「椿」と「牡丹」の違いを、分かりやすく解説します。
「椿」はツバキ科ツバキ属に分類される植物であり、「牡丹」はボタン科ボタン属に分類される植物のことです。
まとめ
「椿」と「牡丹」は別種の植物ということでした。