この記事では、「お使いください」と「ご使用ください」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「お使いください」とは?
人が無くて困っている状態で、持っている物を手渡して使ってもらいたいとき「お使いください」【おつかいください】といいます。
職場では目上の人や、取引先といった人が筆記用具が無くて困っているとき「どうぞ、お使いください」といって、自分が持っているペンを差し出し、使ってもらうわけです。
「ご使用ください」とは?
客や地位の高い人に対して失礼がないように、丁寧な敬語で使って欲しいと思う気持ちを伝えるのが「ご使用ください」【ごしようください】です。
例えば、職場に手を拭く物を忘れてきた社長に対して、使ってもらいたいとの気持ちを込めて、持っているハンカチを差し出します。
また、服の試着がしたいと思う客に対し、販売員が試着室まで案内して「よろしければご使用ください」と気を利かせるのです。
「お使いください」と「ご使用ください」の違い
「お使いください」と「ご使用ください」の違いを、分かりやすく解説します。
「使う」を連用形にすると「使い」になり、丁寧な接続語として使うときは「お」を使います。
そこに「くれ」を丁寧語にした「ください」を掛け合わせた言葉が「お使いください」になるのです。
もう一方の「ご使用ください」は、動詞から名詞にした「使う」を丁寧にした「使用」を取り入れています。
この「使用」に接続語の「ご」を付けることで、目上の人や顧客に対しても丁寧に使って頂きたいと思う気持ちが伝えられます。
そんな2つの言葉の最大の違いは、「使って欲しい」と思う気持ちを込めた「お使いください」をより丁寧な敬語にしたのが「ご使用ください」です。
「お使いください」の例文
・『この部屋のトイレでよろしければお使いください』
・『電卓を買ってきましたので、どうぞお使いください』
「ご使用ください」の例文
・『よろしければ、こちらの丈夫な筆入れをご使用ください』
・『この機械をご使用ください。より質が良い部品ができます』
まとめ
同じ意味を持つ言葉をご紹介しましたが、相手の立場によってより丁寧な使い方をしたいときは「ご使用ください」を使うといいでしょう。