うまくいっていないことの表現として「齟齬が生じる」と「軋轢が生じる」という言葉があります。
この2つはどんな意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「齟齬が生じる」と「軋轢が生じる」の違いを解説します。
「齟齬が生じる」とは?
「齟齬が生じる」とは、「お互いの言い分や主張がズレてうまくいかないこと」を意味する言葉です。
「齟齬が生じる」の使い方
お互いの言い分が一致しないことを「食い違い」といいます。
「齟齬が生じる」の「齟齬」とは食い違いのことです。
主張や言い分が食い違うせいで話がまとまらなかったり思惑がすれ違ったりなどうまくいかない様子を「齟齬が生じる」と表現します。
「軋轢が生じる」とは?
「軋轢が生じる」とは、「仲が悪くなること」を意味する言葉です。
「軋轢が生じる」の使い方
「軋轢」の「軋」はこすれあってきしむことを意味し、「轢」は2つのものがこすれさまを表します。
車輪や歯車がうまく噛み合わないとおかしなところでこすれてきしむように、2人の関係が噛み合わずうまくいかないせいで仲が悪くなる様子を表す言葉が「軋轢が生じる」です。
一般的にはもともと仲がよくうまくいっていたのに何かのきっかけですれ違いが生じしこりができる様子に対して用いる表現です。
「齟齬が生じる」と「軋轢が生じる」の違い
「齟齬が生じる」と「軋轢が生じる」の違いは「仲の悪さ」です。
「齟齬が生じる」は認識のズレや見解の違いなど双方の思惑が一致していないという事実そのものを指すのに対し、「軋轢が生じる」は考え方の違いなどが理由で相手を嫌ったり対立したりなど仲が悪くなる様子を表しています。
事実関係を指しているのが「齟齬が生じる」、感情による関係の悪化を指しているのか「軋轢が生じる」という違いで区別されます。
まとめ
「齟齬が生じる」と「軋轢が生じる」は似ているようで全く違う言葉です。
勘違いしやすい言葉なのでそれぞれの意味をきちんと理解し使い分けてください。