「その通り」と「然り」の違いとは?分かりやすく解釈

「その通り」と「然り」の違いとは?違い

この記事では、「その通り」「然り」の違いを分かりやすく説明していきます。

「その通り」とは?

「その通り」とは、「相手の見解が正しく、道理に適っていると納得すること」を意味する表現です。

「通り」には「道路」「往来」「広く知れ渡っていること」など多くの意味が含まれていますが、ここでは「同じ状態であること」「そのままであること」という意味で用いられています。

したがって、「その通り」「相手の言ったことそのままである」という肯定の意味を表していると言えます。


「然(しか)り」とは?

「然り」とは、「そのようである」「そうである」「その通りである」という意味を表す表現です。

「然り」は古語である「然(しか)あり」が語源であり、昔より肯定の言葉として「はい」「そうです」という意味合いで用いられていました。

現代において「然り」という表現は極めてかしこまった言い回しであり、日常会話をはじめ、ビジネスシーンなどで使用されることは非常に稀であると言えます。

現代でも「然り」が用いられている例としては、「条件を真逆に入れ替えても同じことが言える」という意味で「逆もまた然り(ぎゃくもまたしかり)」「そうではあるけども」「その通りではあるのだが」という意味で「然(しか)れども」があります。


「その通り」と「然り」の違い

「その通り」「然り」はどちらも「そうである」などのように、肯定の意味を表す表現です。

ただし、「然り」はとても堅苦く、前時代的な表現であるため、現代の会話で用いられる例はほとんどありません。

一方、「その通り」は現代でも一般的に用いられている表現になりますが、カジュアルな表現になるので、ビジネスシーンをはじめ、かしこまった場面で使用すると失礼な印象を与える可能性が高いです。

したがって、フォーマルな場面では「おっしゃる通り」と表現するようにしましょう。

まとめ

「その通り」「然り」はどちらも肯定の意味を表す表現です。

ただし、現代において、「その通り」は日常会話などで広く使用されていますが、「然り」は極めて手堅苦しい表現であるため、一般的に使用されている例はほとんどないということでした。

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