「された」と「されていた」にはどのような意味の違いがありどういった基準で使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「された」と「されていた」の違いを解説します。
「された」とは?
「された」とは、「過去に他者からの作用により影響を及ぼされたこと」「他者の過去の行いに対する敬意表現」という意味がある言葉です。
「された」の使い方
動作や行為全般について行うことを意味する動詞「する」に受身や尊敬を表す助動詞「れる」と過去は完了を表す助動詞「た」の3語からなる言葉です。
ひとつの意味は受身完了で他者から自分に対して行われた行為が過去のもので既に完了している場合に使います。
もうひとつの意味は完了した行為に対する尊敬語で目上の人がすでにやり終えた行為に対する敬意を示す表現です。
「されていた」とは?
「されていた」とは、「過去のある期間継続して作用を及ぼされ続けていたこと」「目上の人が過去のある期間継続していた行為に対する敬意表現」の意味で使われる言葉です。
「されていた」の使い方
「されていた」は「される」の進行形「されている」に過去や完了を意味する助動詞「た」が付いた言葉です。
過去のある一定期間継続して行われすでに終わった行為や動作を表す言葉で受身と尊敬の両方の意味で使われます。
「された」と「されていた」の違い
「された」と「されていた」の違いは「継続性」です。
「された」は過去に行われすでに完了した動作を表すのに対し「されていた」は過去のある期間に継続して行われ完了した動作を表します。
過去の行為や動作が一度きりで終わっている場合は「された」、ある程度続いていた場合は「されていた」という違いで区別されます。
「された」の例文
・『厄介なお願いをされた』
・『先生が退出された』
「されていた」の例文
・『小さい頃はとても大切にされていた』
・『教授が観察されていた植物』
まとめ
「された」と「されていた」は継続性の有無で使い分けられます。
はっきりとした基準で区別される言葉なので憶えておきましょう。