「お借りした」と「お貸しいただいた」の違いとは?分かりやすく解釈

「お借りした」と「お貸しいただいた」の違いとは?違い

「お借りした」「お貸しいただいた」はそれぞれ何を意味する言葉なのでしょうか。

今回は、「お借りした」「お貸しいただいた」の違いを解説します。

「お借りした」とは?

「お借りした」とは、「目上の人から以前借りた」という意味で使う言葉です。


「お借りした」の使い方

他人の所有物を一時的に譲り渡してもらい使用することを意味する「借りる」の謙譲語「お借りする」に完了した過去を意味する助動詞「た」がついた表現です。

謙譲語なので自らの行為をへりくだることで相手に対する敬意を示しており、助動詞「た」により現時点ではすでに完了した過去の出来事であることを表しています。

言葉の意味としては「以前に借りた」となりますが謙譲表現なので借りた相手が目上の人の場合に限って使います。


「お貸しいただいた」とは?

「お貸しいただいた」とは、「目上の人が以前貸してくれた」という意味の言葉です。

「お貸しいただいた」の使い方

借りるの尊敬語「お貸しいいただく」に完了した過去を意味する助動詞「た」がついた言葉です。

貸し借りにおいて貸す側が借りる側よりも上であることを表す表現で、自分よりも立場が上の人が今よりも前に何かを貸してくれたことを意味します。

「お借りした」と「お貸しいただいた」の違い

「お借りした」「お貸しいただいた」の違いは「貸し借りの主軸」です。

どちらも物品の貸し借りに対して用いる表現ですが借りる側と貸す側のどちらに主軸を置くのかによって使い分けられます。

先生から生徒に鉛筆が渡された場合を例にすると、鉛筆を受け取って使わせてもらった生徒を主軸にした表現が「お借りした」で鉛筆を生徒に渡して使わせた先生に主軸を置いた表現が「お貸しいただいた」です。

どちらも同じ物の貸し借りを表す言葉ですが貸す側と借りる側のどちらの行為に重きを置くのかによって使い分けられます。

まとめ

「お借りした」「お貸しいただいた」は同じ貸し借りを表しています。

貸す側と借りる側どちらの行為を1重視するのかで区別してください。

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