何かを使ってもらいたい時に目上の人に使う表現が「こちらをお使いくださいますようお願い申し上げます」のような表現です。
それでは、この「お使いくださいますよう」とはどういう意味でしょうか。
また、「お使いいただきますよう」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「お使いくださいますよう」と「お使いいただきますよう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「お使いくださいますよう」とは?
「お使いくださいますよう」とは、相手に何かを使ってもらいたい時にお願いの表現として使用するものです。
このとき、「くださる(下さる)」というのは、「与える」という動詞の尊敬語であり、相手の「使う」という行為をこちらに「与える」ことを表しています。
「お使いいただきますよう」とは?
「お使いいただきますよう」とは、相手に何かを使ってもらいたい時にお願いの表現として使用するものです。
このとき、「いただく(頂く)」とは、「貰う」という動詞の謙譲語であり、「使う」という行為を相手からこちらが「貰う」ということを表しています。
「お使いくださいますよう」と「お使いいただきますよう」の違い
「お使いくださいますよう」と「お使いいただきますよう」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、相手に何かを使ってもらいたい時に使用する表現であることは同じで、結果的にはどちらを使用しても良いとも言えるのですが、あえて言えば、どちらの行動に対して敬語を使っているかが違います。
つまり、「お使いくださいますよう」は前述の通り。
使って欲しい「相手」の行為に関して敬語が使われていますが、「お使いいただきますよう」の場合には、自分の行為あるいは立場を落として相手を敬っている表現です。
まとめ
この記事では、「お使いくださいますよう」と「お使いいただきますよう」の違いを、解説してきました。
このような使い分けは極めて多くの表現で存在します。
つまりこの2つに関しては、尊敬語と謙譲語の違いであると言って良いでしょう。