この記事では、「胸を借りる」と「胸を貸す」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「胸を借りる」とは?
実力がある者に力を借りて特訓したり、練習するというのが「胸を借りる」【むねをかりる】です。
それだけ力や才能がある者の技を習得したいと強く思う者が懇願して相手になってもらうという場面で使われています。
例えば、「師匠の胸を借りて高度な技術を習得する」といえば、目標とする人の実力を身に付けたいと思う気持ちを伝えるわけです。
「胸を貸す」とは?
才能ある者が実力のない人を相手して、練習させるという意味で使われているのが「胸を貸す」【むねをかす】です。
例えば、「後輩のために胸を貸して高度な技を習得させる」といえば、少しでも力になりたいと思う気持ちを表すわけです。
他にも困っている人を見かけたときは力になるといったように使うこの言葉の語源は相撲用語であり、上位の力士が下位の者に「胸を貸して稽古するところからきています。
「胸を借りる」と「胸を貸す」の違い
「胸を借りる」と「胸を貸す」の違いを、分かりやすく解説します。
まだ能力や技術が十分に備わっていない者が、実力ある者から技を教えてもらうのが「胸を借りる」です。
新入社員なら知識が豊富な上司に力を貸してもらい、難しい仕事をやり遂げたいと思う側の気持ちを伝えるわけです。
もう一方の「胸を貸す」は下の者に自分の力貸して技を身に付けさせたり、知識を伝授するため一緒に行動することを指し、相手と一緒に行動して力になりたいと思う側が使う言葉です。
「胸を借りる」の例文
・『社長の胸を借りるつもりで新しい商品作りに挑戦したい』
・『講師の胸を借りるつもりで上段に立ち、後輩へ伝えたい』
「胸を貸す」の例文
・『可愛い部下のため上司として胸を貸すことにした』
・『怖い上司だが、問題が起きたときは進んで胸を貸してくれる』
まとめ
どちらも似た意味を持つ言葉ですが、胸を貸すか借りるの違いがありますので、使い方に工夫してうまく使い分けてみるといいでしょう。