「玉」と「球」は同じような意味で使われる言葉ですが具体的にはどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「玉」と「球」の違いを解説します。
「玉」とは?
「玉」とは、「おおよそ丸い形をしているもの」を指す言葉です。
「玉」の使い方
「玉」は元々きれいな色の石や輝く石などいわゆる宝石を意味する言葉でした。
そのような貴重で珍しい宝石は採掘された自然の形そのままではなく綺麗に磨きあげられるのが通例です。
現代では輝きを考えカットが施されますが加工技術が未熟だった時代は角を取るように磨き上げて形を整え丸く仕上げられていました。
元々は宝石を表す意味だったものが丸く磨き上げられていたことから転じて「丸い形」という意味でになった言葉が「玉」です。
現在ではあまり精密さを求めずおおよそ丸く見えるものや立体物のことを「玉」と表現します。
「球」とは?
「球」とは、「丸い形をしているもの」を指す言葉です。
「球」の使い方
数学的な定義では「中心点からの距離が等しい距離にある点の集合体」を「球」といいます。
一般的には精密さを求めて丸い形に仕上げたものやでこぼこや歪みがなくきれいな丸い形になっているものを「球」と呼んでいます。
自然の働きによって正確に近い丸に仕上がったものや人間の手で正確さを求めて丸く加工した加工品などが「球」です。
「玉」と「球」の違い
「玉」と「球」に明確な違いはありません。
一般的には真珠やガラスなど見た目が美しく丸いものや偏りや歪みはあるものの全体としてみた時におおよそ丸いものを「玉」と表現し、重力の作用など自然の力で正確に丸くなったものや野球ボールなど正確に近い形に仕上げた丸いものを「球」と表現します。
「玉」の例文
・『ビー玉はガラス製の玉だ』
・『水晶の玉を磨く』
「球」の例文
・『我々が住んでいる星は球の形をしている』
・『熱気球は熱い空気を入れた球の浮力で飛ぶ』
まとめ
「玉」と「球」は混同されがちですが厳密には違いがあります。
それぞれがどのようなものを指すのかを正しく理解し使い分けてください。