「即答」と「速答」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「即答」と「速答」の違い生活・教育

この記事では、「即答」「速答」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「即答」と「速答」の違い

「即答」とは、質問や試験の問題などに対し、その場ですぐに答えを出すことです。

「速答」とは、質問や試験の問題などに対し、質問などを出されてからあまり隔たりをおかずに答えを出すことです。

どちらの言葉にも、質問や試験の問題などに対して答えを出すという意味が含まれていますが、答えを出す速さや答えの出し方に違いがあります。

「即答」の場合は、すぐに、ただちにという意味を持つ漢字の「即」が使用されているように、すぐに答えを出すことを意味しています。

質問や問題を出されたその場所で、時間をおかずに答えることです。

「速答」の場合は、はやい、すみやかという意味を持つ漢字の「速」が使用されているように、時間があまり過ぎずに答えることを意味しています。

「即答」とは違い、その場でという意味は含まれていません。

場所は関係ありません。


「即答」と「速答」の使い方の違い

質問や問題を出されて、出されたその場所ですぐに答えることについて「即答」を使用します。

あまり時間がかからずに答えることについて「速答」を使用します。


「即答」と「速答」の英語表記の違い

「即答」は英語で“immediate answer”と表現をします。

“immediate”には即時という意味があり、“answer”には答えるという意味があります。

「速答」は英語で“quick answer”と表現をします。

“quick”にはすばやいという意味があります。

「即答」の意味

「即答」とは、質問や試験の問題などに対して、その場で時間をおかずに答えを出すことです。

すぐにその場でという意味を持つ言葉です。

テレビのニュースでは、大臣の周りに記者が集まり、質問を投げかけているシーンが伝えられます。

このとき、記者が大臣に対して質問をすることがあります。

大臣は質問に対して、その場で答えることもあれば、何も答えずに記者の前から姿を消してしまうこともあります。

記者の質問に対して、大臣がすぐにその場で答えている場合は「即答」になります。

何も答えずに記者の前から姿を消したときは「即答」ではありません。

小さな子どもは、公園などに捨てられている猫や犬を拾ってきてしまうことがあります。

拾ってきた動物を見て親は「すぐに返して来なさい」ということがあるでしょう。

それに対して子どもが「返すなんてできない」あるいは「返してくる」などの意思表示をするのが、親が問いを出した場所で、問いが出されてから隔たりがない場合をいいます。

もし、「うーん」と考えてしまったり、親の言葉に何も言えなかったりすれば、「即答」しているとはいえません。

また、答えを出すことができても、それが親に「返して来なさい」といわれた翌日など、その場ですぐにではない場合も「即答」ではありません。

問いかけに対して、問いかけをされたその場所でという意味と、ある時点からある時点までの間隔が短くという意味が含まれている言葉です。

「即答」の使い方

わからないところや疑わしいことを問われたり、解答を求める問いに対して、問いが出された場所で、問いが出された時点から答えを口に出すまでの隔たりが少ないことについて使用をします。

返答がその場ではないときにも使用しません。

たとえば、喫茶店で問われたのに、答えを出したのが自宅といった場合です。

「即答」を使った例文

・『記者の質問に即答する』
・『○○さんが即答してくれました』
・『即答しなくてもいいです』
・『即答なんてできません』

「即答」の類語

「速答」「明答」「確答」が類語です。

「明答」「確答」には、あいまいではなく、はっきりと答えるという意味があります。

「即答」の対義語

「ノーコメント」が対義語に近い言葉です。

答えないという意味があります。

「速答」の意味

「速答」とは、質問や試験の問題などに対して、時間をおかずに答えるという意味があります。

その場でという意味は含まれていません。

早押しのクイズ番組では、司会者から問題が出題されると、解答者が司会者の言葉から時間をおかずに答えています。

このようなさまを意味する言葉です。

司会者が問題を口に出した時点から、解答者が答えを出すまでは、数えるほどでもないわずか数秒です。

速いとはどれくらいの時間なのか、明確な定義はありません。

しかし、質問や問題が出された翌日に答えを出しているのは「速答」とはいえないでしょう。

質問から1分も経っていない場合は、「速答」といえそうです。

すばやくという点に焦点が当たっている言葉になります。

「速答」には、その場でという意味は含まれていないので、メールなどで質問をされたことに対して、メールが届いた時点からメールを返すまでの時点の間隔が短いこともいいます。

その場とは、そのことが行われた場所のことです。

たとえば、喫茶店で質問をされたら、喫茶店で答えることが、その場で答えるになります。

「速答」の使い方

わからないことや疑問点に対する問いや解答を求める問いに対して、すみやかに返事をすることについて使用をします。

時間をおかずにとは、具体的にどれくらいの時間のことなのか定義はありません。

しかし、質問や問題が出された翌日以降に答えることには、「速答」を使用しないことが一般的です。

質問などを出されてから数秒もかからずに答えていたら「速答」といえるでしょう。

「速答」を使った例文

・『速答することはできない』
・『速答を求める』
・『速答をするとは思わなかったので驚いた』
・『いつも速答してくれる』

「速答」の類語

「即答」「明答」「確答」が類語です。

「速答」の対義語

ぴったりな対義語ではありませんが、「ノーコメント」が対義語に近い言葉です。

まとめ

どちらの言葉にも「答」という漢字が使用されており、似たような意味を持っていますが、答え方に違いがあります。

2つの言葉の違いは、その場ですぐに答えることなのか、時間をおかずに答えることなのかという点です。