この記事では、「悼しむ」と「偲ぶ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「悼しむ」とは?
「悼しむ」は「かなしむ」と読みます。
意味は「人の死を嘆き、心をいためること」です。
「悼しむ」の言葉の使い方
「悼しむ」は当て字で、辞書には載っていない読み方です。
「悼」の音読みは「とう」、訓読みは「いた(む)」になります。
「心」+「卓」で構成されている漢字で、「卓」は「人が太陽よりも高く上がる様子」という意味、「心が動き高く上がる」という意味から、「人の死を嘆き心をいためる」という意味になりました。
小説や詩歌など、漢字の持つ意味を強める時にのみ使われる表現です。
「偲ぶ」とは?
「偲ぶ」は「しの(ぶ)」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「過ぎ去ったものごとを懐かしく思う」という意味です。
2つ目は「遠く離れている人や場所などを懐かしく思うこと」という意味です。
3つ目は「亡くなった人への思いが募ること」という意味です。
4つ目は「心がひかれてあれこれ思いめぐらすこと」という意味です。
「偲ぶ」の言葉の使い方
「偲ぶ」は動詞として「偲ぶ・偲んだ」「偲ばれる」などと使われることが多くなります。
「人」+「思」で構成されている漢字で「注意深く心を働かせて考える人」という意味から、「過ぎ去った人やものを懐かしく思うこと」として使われる様になりました。
「悼しむ」と「偲ぶ」の違い
「悼しむ」は「人の死を嘆き、心をいためること」の当て字です。
「偲ぶ」は「過ぎ去った人やものを懐かしく思うこと」です。
「悼しむ」の例文
「悼しむ」の例文は以下の通りです。
・『友人の死を悼しみ歌を作る』
・『ペットの死を悼しみお墓に花を飾る』
・『恩師の死を悼しみ追悼の言葉を述べる』
「偲ぶ」の例文
「偲ぶ」の例文は以下の通りです。
・『仕事に疲れて故郷を偲ぶ』
・『友を偲んで皆で集まる』
・『作品から彼の人柄が偲ばれる』
まとめ
今回は「悼しむ」と「偲ぶ」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。