同じような意味で使われる言葉として「略儀」と「略式」があります。
この2つは具体的にどのような違いで使い分けられているのでしょうか。
今回は、「略儀」と「略式」の違いを解説します。
「略儀」とは?
「略儀」とは、「手順や手続きを省いて簡略化したやり方」を意味する言葉です。
「略儀」の使い方
本来ふむふむべき手順を飛ばしたり手続きをやらなかったりなど全てを行わない簡略化したやり方を指します。
「略儀」の「儀」とは何かをやるための段階として必要な手続きを表す言葉で、手続きを略すことや略したやり方を表すのが「略儀」です。
正式な手順を踏まずに人と会ったり手続きを飛ばして書類を決済したりなど通常とは異なる簡略化されたやり方で行われる物事を指し、ビジネス表現としては正式な手順や手続きを飛ばしてしまった失礼を詫びる意味で用いられる表現です。
「略式」とは?
「略式」とは、「正式ではない簡略なやり方」を意味する言葉です。
「略式」の使い方
正式なやり方だと時間がかかったり費用がかさんだりする場合に不要な部分を省き簡略化してやることを指します。
儀式や手続きなどのほか正装よりも簡単な服装など正式とされるものよりも簡略化されている物事全般に対して用いる表現です。
「略儀」と「略式」の違い
「略儀」と「略式」の違いは「省略したことに対する考え方」です。
「略儀」は正式なやり方ではない省略したやり方に対する謝罪やお詫びとして使う表現で後ろめたさや申し訳なさのニュアンスが含まれています。
「略式」は省略したという事実のみを示す表現であり、言葉の中に後ろめたさや引け目など価値的な判断は含まれていません。
省略したことを申し訳なく思うのが「略儀」、申し訳なく思っていないのが「略式」という違いで区別されます。
まとめ
「略儀」と「略式」は言葉の意味としてはほぼ同じですが込められているニュアンスに違いがあります。
使う場面にも違いがみられるのでそれぞれの意味と読み方だけでなくどのような場面で使われるのかも覚えておきましょう。