「優に超える」と「とうに超える」の違いとは?分かりやすく解釈

「優に超える」と「とうに超える」の違いとは?分かりやすく解釈言葉の違い【2語】

「優に超える」「とうに超える」はどちらも超えることの表現ですが、どのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「優に超える」「とうに超える」の違いを解説します。

「優に超える」とは?

「優に超える」とは、「十分な余裕を確保して上回ること」を意味する言葉です。


「優に超える」の使い方

ある物事を上回る時にギリギリではなく十分な余裕をもって圧倒的に上回るさまを表します。

「優に超える」「優」には「優位」「優越」など「有利な状況」という意味があります。

追い越そうとしている目標に対し有利な状況で上回ること、つまり「少々のことでは揺るがないほど差をつけて上回ること」を意味する表現です。


「とうに超える」とは?

「とうに超える」とは、「はるか以前に上回っていること」を意味する言葉です。

「とうに超える」の使い方

「とうに超える」は漢字で「疾うに超える」と書きます。

「疾う」は本来スピードが速いことを意味する言葉ですが速く動いて置き去りにした以前の時間、つまり「ずっと前」のことを表す言葉です。

ずっと前にあったことを「とっくに」といいますが「疾う」「とっく」は同じ意味の言葉です。

現時点から見てとっくの昔に超えていたことを「とうに超える」と表現します。

「優に超える」と「とうに超える」の違い

「優に超える」は超え方に余裕がある様子を表すのに対し、「とうに超える」は超えた時点が今よりも昔であることを表します。

超えた相手との差を強調しているのが「優に超える」、早い時点で超えたことを強調しているのが「とうに超える」という違いです。

「優に超える」の例文

・『合格点を優に超える』
・『今月のノルマを優に超える実績をあげた』

「とうに超える」の例文

・『目標額はとうに超えている』
・『二十歳をとうに越えたがタバコは吸ったことがない』

まとめ

「優に超える」「とうに超える」は比較対象にする基準が異なります。

何を基準にしているのかに注目して区別してください。