この記事では、「関税」と「税関」の違いを分かりやすく説明していきます。
「関税(かんぜい)」とは?
「関税」とは、「輸出入される物品に対して課せられる税金」を意味する言葉です。
「関税」には物品の輸入に対して、輸入国側が課す「輸入関税」と、物品の輸出に対して、輸出国側が課す「輸出関税」の2種類がありますが、日本では「輸出関税」の制度は取り入れられていません。
また、「関税」は税収入を目的とした「税制関税」と自国産業保護を目的とした「保護関税」に大別されます。
「関税」はとりわけ、自国の産業保護のために設けられており、その国が守りたい産業に対して税率が高く設定されていることがほとんどです。
日本で言えば、農産物の一部に対して高い「関税」が課されていますが、逆に工業製品の輸入に課される「関税」は他国に比べて低いようです。
「税関(ぜいかん)」とは?
「税関」とは、「関税や内国消費税の徴収、輸出入される貨物の通関、密輸の取り締まり、保税制度の運営などを行う国の行政機関」を意味する言葉です。
「税関」にかかわりのある主な仕事には、税関業務の全てを担当する国家公務員「税関職員」、クライアントの輸出入にかんする書類作成や法令確認などを担当する「通関士」、貿易にかんする事務業務を担当する「貿易事務」があります。
日本の「税関」には、函館税関、東京税関、横浜税関、大阪税関、名古屋税関、神戸税関、門司税関、長崎税関、沖縄地区税関が設置されています。
「関税」と「税関」の違い
「関税」と「税関」の違いを、分かりやすく解説します。
「関税」は「輸出入される物品に対して課せられる税金」のことです。
対して、「税関」は「関税や内国消費税の徴収、輸出入される貨物の通関、密輸の取り締まり、保税制度の運営などを行う国の行政機関」のことです。
まとめ
「関税」は「税金」、「税関」は「関税の徴収などを実施する行政機関」ということでした。