「認識している」と「思っている」はどのような意味の違いで使い分けられているのでしょうか。
今回は、「認識している」と「思っている」の違いを解説します。
「認識している」とは?
「認識している」とは、「物事をはっきりと見極めた上でそうであると明確に把握すること」を意味する言葉です。
「認識している」の使い方
「認識している」の「認識」とは哲学的な概念を表す言葉で「主観が対象をそうであると理解し把握すること」を指します。
「認識している」とはその人自身の考えに基づいて対象を理解し把握していることを意味する言葉です。
あくまでも主観に基づいてそうであると理解しているだけなので事実とは違う内容で理解している可能性もあります。
「思っている」とは?
「思っている」とは、「心の中で考え続けていること」を意味する言葉です。
「思っている」の使い方
心の中でのみ作用する内面的な働きで考えていることを表します。
ある物事についての考えをもちその状態を保っている様子に対して用いられる表現で、考えを表に出したり形にしたりなど外面的要素を含むかどうかについては関係ありません。
心の中で考えているだけでも考えを誰かに話している場合も心の中にあり続けていけば「思っている」に該当します。
「認識している」と「思っている」の違い
「認識している」と「思っている」の違いは「確証性」です。
どちらも対象の物事について心の中にしっかりあることを意味しますが「認識している」は物事についてそうであると確証し理解しているのに対し、「思っている」は証拠や裏付けの有無とは関係なくそうであると考えていることだけを表します。
「認識している」の例文
・『武士と侍は同じ意味だと認識している』
・『重大な事態だと認識しているかどうか疑わしい』
「思っている」の例文
・『彼のことは大切に思っている』
・『将来は警察官になりたいと思っている』
まとめ
「認識している」と「思っている」にははっきりとした意味の違いがあります。
それぞれどのような心の働きを表す言葉なのか正しく理解しておきましょう。