この記事では、「さざんか」と「椿」の違いを分かりやすく説明していきます。
「さざんか」とは?
「さざんか(山茶花・茶梅)」とは、ツバキ科ツバキ属に分類されている常緑小高木のことを言います。
日本固有種で、日本の南西部から南部、中国、台湾、インドネシアなどに分布しています。
樹高は5m程度で、開花時期は10月から12月頃です。
5弁花で、原種は白色です。
園芸改良品種では、さまざまな色や形があります。
花粉は野鳥や昆虫によって授受されます。
翌年の9月から10月頃に球形の実がなり、中に2、3個の黒褐色の種子が入っています。
葉はやや厚みがあり、表面は濃い緑色で、光沢があります。
「さざんか」は冬の季語で、観賞用などに利用されています。
「椿」とは?
「椿(つばき)」とは、ツバキ科ツバキ属に属している常緑低木、または小高木のことを表しています。
「椿」は他にも、「海柘榴」の漢字表記があります。
日本が原産で、日本の北海道から南西諸島や、中国、朝鮮半島、台湾などに分布しています。
11月から4月頃に、5弁花の紅色の花が咲きます。
実は9月から11月頃になり、中に種子が入っています。
「椿」は観賞用、薬用、食用などに用いられています。
「さざんか」と「椿」の違い
「さざんか」と「椿」の違いを、分かりやすく解説します。
「さざんか」の花は、平たく開きますが、「椿」は平たく開きません。
また、「さざんか」の花は、花びらが一枚ずつ落ちますが、「椿」は花びらと雄しべが、そのまま一緒に落ちます。
さらに、「さざんか」は秋から冬に開花しますが、「椿」は冬から春にかけて花が咲きます。
「さざんか」と「椿」にはこれらのような違いが見られます。
まとめ
「さざんか」の別称には、「オキナワサザンカ(沖縄山茶花)」などがあります。
また、「さざんか」の英語表記は、「sasanqua」、「sasanqua camellia」になります。
そして、「椿」には、「ヤブツバキ(藪椿)」、「ヤマツバキ(山椿)」などの別名があります。
さらに、「椿」は英語で、「camellia」と表記します。
漢名では「さざんか」は「茶梅」、「ツバキ」は「山茶花・山茶・茶花」と表記します。
「さざんか」、「椿」、それぞれの言葉の意味や違いを知ることで、より適切に使えるようになるでしょう。