「はらはら」と「ひやひや」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「はらはら」と「ひやひや」の違い生活・教育

この記事では、「はらはら」「ひやひや」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「はらはら」と「ひやひや」の違い

「はらはら」「ひやひや」はどちらも擬態語で、気持ちが落ち着かない様子を表す時に使われています。

映画を見て「はらはらする」と言えば、この先どんな展開になるのかと、物事の成り行きを案じることを示しています。

また誰かの危なっかしい様子を見ていても「はらはら」します。

ところが「ひやひや」は自分が置かれている状況がピンチだったり、危なかったりする時に使う言葉です。

そのために映画の登場人物が危ない目にあっているのを見ても、「ひやひや」ではなく「はらはら」となります。

その反対に嘘をついてバレそうになった時には、「はらはら」ではなく「ひやひや」を使います。

また「はらはら」「危なっかしいながらも、うまくいくかもしれない」との期待がこもっているケースもありボジティブなニュアンスもあります。

「はらはらするストーリー」は面白いとの意味になります。

しかし「ひやひや」には、そのようなニュアンスはありません。


「はらはら」と「ひやひや」の使い方の違い

「はらはら」「ひやひや」の使い方の違いで大きいいのは、「はらはら」は他の人や物事の状況に対して心配したり興奮するのを表すのに対して、「ひやひや」は自分の状況に対して心配するのを表すことです。

「どうなるかと思ってはらはらした」は映画や本のストーリーを心配しています。

しかし「どうなるかと思ってひやひやした」は、自分が困った状況に置かれるかもしれないのを心配しています。


「はらはら」と「ひやひや」の英語表記の違い

「はらはら」している状態は“I´m afraid”“I’m thrilled. keep/keeps me in suspense”“made me feel uneasy”と表現できます。

“The movie made me feel uneasy. ”「その映画を観てはらはらしました」と訳せます。

「ひやひや」“I’m nervous. ”“I run scared. ”と言います。

「先生に呼ばれていひやひやした」“I was nervous when I was called by my teacher. ”になります。

「はらはら」の意味

「はらはら」にはふたつの使い方があります。

まずは花や葉が散るときの様子や、涙がこぼれる様子を詩的に表現する時です。

他には「物事の成り行きを心配して気が気ではない」との状態を表す時です。

このように不安な気持ちを表す時には「ハラハラ」とカタカナで表記する場合もよくあります。

「ハラハラドキドキ」などはよく耳にする言葉です。

スリルがあるドラマや映画を観たり、本を読んだりする時には、よく「ハラハラドキドキ」と表現し、この気が気でないという心境が、観客や読者をひきつける大切なポイントもなります。

「はらはら」の使い方

花びらや葉、または雪などの小さな物が散る時に「はらはらと散る」などと表現します。

これは風流さが感じられる表現です。

同じような表現に「ひらひらと舞う」もあります。

また涙がポロポロと流れる様子も、「涙がはらはらと落ちる」「はらはら」を使って表現すると、詩的な響きを感じます。

他には「不安な気持ち」「落ち着かない気持ち」を表現する時にも「はらはら」を使います。

カタカナで「ハラハラ」と書くことが一般的です。

ほとんどは「ハラハラする」「する」の副詞として使われています。

「どうなるかと思ってハラハラしたよ」「これまでハラハラすることばかりだった」ながその例です。

「はらはら」を使った例文

・『風邪で桜の花びらがはらはらと散る』
・『彼女の目から涙がはらはらと落ちた』
・『あの映画は最初から最後まで、はらはらさせられるシーンばかりだったよ』
・『彼女が無事に家までたどり着けるのか、はらはらしながら連絡を待っていました。』

「はらはら」の類語

「はらはら」と同じような意味を持つのが「気をもむ」「焦る」「心を乱される」「落ち着かない」「心配する」などになります。

「はらはら」の対義語

「はらはら」の対義語としては、「ほっとする」「安堵して」「安心する」「落ち着いて」などがあります。

「ひやひや」の意味

「ひやひや」は漢字で表記すると「冷や冷や」となります。

冷たいと感じることを意味します。

空気が肌寒く感じるときは「ひやひやとして空気」などと表現します。

その他には、「心配している」「怖い」「恐れている」などの気持ちを表す時に「ひやひやした」とこの「ひやひや」を使います。

この時にはカタカナで「ヒヤヒヤ」とも表記します。

「ひやひや」の使い方

心配する・恐れる・怖いという意味での「ひやひや」の使い方は、「ひやひやしながら隠れていた」「ひやひやさせないでくれよ」など、「する」の副詞として「ひやひやする」という形で使われることが多い言葉です。

しかし「あの時はひやひやだったよ」と形容動詞としての使われ方もあります。

「ひやひや」を使った例文

・『今日の空気はひやひやとしている』
・『旦那さんが危なっかしい手つきで包丁を握っている姿を、奥さんはひやひやしながら隣で見ていた』
・『毎回ひやひやさせるようなことばかりしないでくれ!』
・『今度も落第するかと思うと、ひやひやしてろくに勉強が手につかなかった』

「ひやひや」の類語

心配したり、怖がっていることを表す「ひやひや」の類語には、同じく擬態語の「おどおど」「びくびく」「おずおず」などがあります。

他には「恐々と」などがあります。

「ひやひや」の対義語

心配していたり、怖がっていたりすることを意味する「ひやひや」の対義語としては、安心するという意味の「ほっとする」「安堵する」があります。

まとめ

「はらはら」「ひやひや」も心が動揺している様子を表現する擬態語です。

他にも「どきどき」「そわそわ」など落ち着かない様子を表す擬態語がいくつかあります。

擬態語は日本語特有の言葉で、状態のニュアンスがよく伝わってくる言葉です。

このような擬態語を上手に会話に取り入れると、生き生きとした表現ができます。