イタリア料理に使われるソースには様々なものがありますが、独特の味と見た目が特徴的な「バジル」のソースが好きな方も多いでしょう。
料理にかけるだけではなく、パンに塗ってもおいしいこのソースですが、「ジェノベーゼ」ソースとも呼ばれています。
それでは、この「バジル」とはどういう意味でしょうか。
また、「ジェノベーゼ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「バジル」と「ジェノベーゼ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「バジル」とは?
「バジル」とは、シソ科の植物の名前であり、薬草としての食用として栽培されているものです。
形としては緑色が強いほうれん草のようなものですが、食用にする場合には細かく刻むのが普通です。
「バジル」とは、英語なので、イタリア語の「バジリコ」という呼び方をする場合もあります。
イタリア料理においては、そのまま使ったり、後述のようなソースにします。
「ジェノベーゼ」とは?
「ジェノベーゼ」とは、イタリアの南部にある港町の「ジェノバの」という意味のイタリア語で、多くの場合は「ジェノベーゼ」ソースのことを指します。
日本においては、前述の「バジル」を細かく刻んだものをオリーブオイルやチーズなどで和えたもののことを「ジェノベーゼ」と言います。
「バジル」と「ジェノベーゼ」の違い
「バジル」と「ジェノベーゼ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つのソースは、日本においてはほぼ同じものであり、細かく刻んだ「バジル」をベースにしたソースのことを「ジェノベーゼ」ソースと言います。
しかし、本国のイタリアでは、「ジェノベーゼ」ソースとは、玉ねぎと牛肉がベースのボロネーゼのようなもののことを言います。
したがって、本来は「バジル」ソースと「ジェノベーゼ」ソースは全く違うものですが、日本においては事実上同じもののことであると言っても差し支えないでしょう。
ちなみに、イタリアでは「バジル」ソースのことを「ペスト・ジェノベーゼ」と言います。
まとめ
この記事では、「バジル」と「ジェノベーゼ」の違いを、解説してきました。
今回ご紹介したように、発祥の国での呼称が日本では、違うものを指すようになるということは往々にしてあります。
有名な例としては、日本では、スパゲッティにトマトケチャップベースの味付けを行ったものを伝統的に「ナポリタン」と呼んでいますが、イタリアで「ナポレターナ」と言えば、調理したトマトを乗せたものというケースもあります。