この記事では、「ういろう」と「かるかん」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ういろう」とは?
「ういろう」とは米粉などに砂糖と湯水を練り混ぜ、蒸籠で蒸して作られる和菓子の一種であり、漢字では「外郎」や「外良」、「外郎餅」などと表記されます。
穀粉には米粉や小麦粉、ワラビ粉、砂糖には白砂糖や黒砂糖などが用いられますが、室町時代から存在している黒砂糖を使った「黒糖ういろう」が本来の「ういろう」の姿とも言われています。
「ういろう」のルーツについては以下2つの説が通説になっているようです。
1つ目は黒い色が外郎薬に似ていることに因み「外郎(ういろう)」と呼ばれるようになったという説です。
そして、2つ目は元王朝衰退に伴い博多に亡命した陳宗奇が上洛して外郎薬を献上したときに、口直しとして用意した菓子に因むとする説になります。
「ういろう」と言えば名古屋のものがよく知られていますが、ほか、京都や神戸、山口など日本各地で名産として扱われており、原材料や製法も地域によって異なります。
「かるかん」とは?
「かるかん」とは鹿児島をはじめ九州地方や沖縄地方の特産として扱われている和菓子であり、漢字では「軽羹」と表記されます。
「かるかん」はすりおろした山芋にうるち米の粉やそば粉、白砂糖を練り混ぜて蒸して作られる菓子です。
「かるかん」は1686年から1715年のあいだに薩摩藩で発祥したと考えられており、藩が用いていた献立にも「かるかん」の記載が残っています。
「ういろう」と「かるかん」の違い
「ういろう」と「かるかん」の違いを、分かりやすく解説します。
「ういろう」は穀粉などに砂糖と湯水を練り混ぜ、蒸して作られる和菓子です。
日本各地で名産として扱われています。
対して、「かるかん」はすりおろした山芋にうるち米の粉やそば粉、白砂糖を練り混ぜ、蒸して作られる和菓子です。
九州地方や沖縄地方の名産として扱われています。
まとめ
「ういろう」と「かるかん」では原材料や名産とされる地域などに主な違いがありました。