この記事では、「リクープライン」と「損益分岐点」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リクープライン」とは?
「リクープライン」とは、「損益分岐点」、つまり、「費用と売上の差が0円になる売上高」を意味する言葉です。
「リクープ」=“recoup”とは、「取り戻す」や「回収する」、「弁償する」や「埋め合わせる」という意味が含まれる英単語です。
したがって、「リクープライン」は費用を売上でリクープ(=回収)できる境界(=ライン)のことを表していると言えます。
「損益分岐点(そんえきぶんきてん)」とは?
「損益分岐点」とは、「費用と売上の差が0円になる売上高」を意味する言葉です。
「リクープライン」と「損益分岐点」の違い
「リクープライン」と「損益分岐点」の違いを、分かりやすく解説します。
「リクープライン」と「損益分岐点」はどちらも「費用と売上の差がプラスマイナスゼロとなる売上高の境界」を表す言葉であり、2語は同義語の関係に当たると言えます。
「費用」には、仕入原価や原材料費、販売手数料などの「変動費」と人件費や広告宣伝費、地代家賃などの「固定費」があり、売上高から費用(変動費+固定費)を差し引いたものが「利益」となるのです。
「リクープライン」=「損益分岐点」には、主に管理会計で用いられる「損益分岐点売上高」と、主に経営工学で用いられる「損益分岐点売上数量」の2つがあります。
このうち、「損益分岐点売上高」は、固定費÷{(売上高-変動費)÷売上高}で求めることができます。
例として、1コ100円で仕入れた商品を150円で販売しており、ひと月に60万円の固定費が掛かるとしたときの損益分岐点売上高は、60万÷{(150-100)÷150}=180万円です。
つまり、60万円の固定費を回収するためには60万÷(150-100)=1万2千コを売らなければならないということです。
まとめ
「リクープライン」と「損益分岐点」はどちらも「費用と売上の差がプラスマイナスゼロとなる売上高の境界」を意味する言葉であり、2語は同義語の関係に当たると解釈できます。