この記事では、「三拝九拝」と「三跪九拝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「三拝九拝」とは?
「三拝九拝」とは礼法として何度も頭を下げて敬意や謝意を示すことです。
後述する「三跪九拝」が先にありそこから跪くという字が頭を下げるという意味の拝に変えられ、敬意を表したり謝罪するために拝み倒すという言葉として日本で「三拝九拝」という言葉が生まれました。
字面としては頭を下げる回数が3と9と指定されていますが実際頭を下げた回数が決まっているわけではなく、12回を超えていようが12回に足りなかろうがひたすらに頭を下げていれば「三拝九拝」と表現されます。
「三跪九拝」とは?
「三跪九拝」とは古代中国から伝わる礼法です。
正確には三跪九叩頭の礼と言う最大の礼法になります。
跪という合図で跪き更に合図に合わせて3回土下座の形で拝礼し、起という合図で立ち上がると言うのが一セットで、それを三回繰り返すので「三跪九拝」です。
中国の王朝が周朝や清朝だった頃に実際に行われていた礼法ですが現在は使われていません。
「三拝九拝」と「三跪九拝」の違い
「三拝九拝」と「三跪九拝」の違いを、分かりやすく解説します。
ひたすら頭を下げて敬意や謝意を表すことという日本の言葉が「三拝九拝」で、周や清の時代に実際に古代中国で行われていた礼法が「三跪九拝」です。
「三拝九拝」は何度も頭を下げるだけでその回数に決まりはありませんが、「三跪九拝」は回数どころか跪くタイミングから頭を下げるタイミング立ち上がるタイミングまで全てきっちり決まっています。
まとめ
「三拝九拝」は何度も頭を下げるという日本で生まれた言い回しであり、それのもととなったのが古代中国で行われていた「三跪九拝」という礼法になります。
「三拝九拝」は正しい作法はありませんが現在も使われる言葉として残っているのに対し、「三跪九拝」は正しい作法が決まっていますが現在は使われていません。