家庭用チーズの代名詞パルメザンチーズと粉チーズの違いとは?
この記事では、「パルメザンチーズ」と「粉チーズ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「パルメザンチーズ」とは?
パルメザンチーズは日本では完全に粉チーズの代名詞として定着したと言っていいでしょう。
イタリアのパルマやレッジョ産のパルミジャーノ・レッジャーノ風のチーズを指す言葉で主にアメリカで生産されています。
本来のパルミジャーノ・レッジャーノは原産地呼称保護制度・DOPの認定が必要であり、イタリア産12ヶ月以上のの熟成期間を経たものしか認定されません。
そのためイタリア国外生産のものはこの名前を使えず、パルメザンチーズと呼称されています。
前述したDOP認定制度があるため、現在EUではこの名前は使えません。
日本とアメリカではEUとの経済連携協定で特例が認められ現在も使われています。
「粉チーズ」とは?
チーズを乾燥させて粉状にしたもので料理や加工品への風味づけに用いられます。
正確な発祥の国・地域は確定されていません。
日本では世界で有数の食品メーカーであるクラフト社のものがシェアNo. 1を誇り、1971年に販売を開始しました。
日本ではおろしチーズに取って代わり、現在では家庭で一番使われる形態になり、消費量も右肩上がりとなっています。
「パルメザンチーズ」と「粉チーズ」の違い
「パルメザンチーズ」と「粉チーズ」の違いを、分かりやすく解説します。
パルメザンチーズは米国クラフト社が日本では1971年に売り出したパルミジャーノ・レッジャーノ風の粉末状チーズです。
イタリア産のパルミジャーノ・レッジャーノと比較して熟成期間は短くなっており、香り・味も弱くなっていますが、その癖のなさから、チーズ文化のなかった日本で急速に浸透していきました。
70年代百貨店のレストランに置かれたクラフト社の緑の容器のパルメザンチーズの粉チーズのイメージがそのまま定着。
パルメザン=粉チーズの図式になったと言えるでしょう。
まとめ
パルメザンチーズと粉チーズは正確には別物です。
理由としては粉チーズに使われるチーズはパルメザンに限定されないからです。
例えば見映えのいいオレンジ色の粉末のレッドチェダーや日本に一番最初に入ってきたエダムなど粉チーズの原料となるものは少なくありません。
日本ではクラフト社の緑の容器に入った100%パルメザンチーズが圧倒的シェアと認知度を誇るため、パルメザンチーズ=粉チーズと認識されていると言っていいでしょう。