この記事では、「カルテル」と「談合」の違いを分かりやすく説明していきます。
「カルテル」とは?
「カルテル」とは、「企業や事業者が独占目的で価格や生産計画、販売地域にかんする協定」を意味する言葉です。
日本の法律では、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」において、「カルテル」を「不当な取引制限」として禁止しています。
事業者などが法に抵触する「カルテル」を結んだ場合、「課徴金(かちょうきん)」を納付しなければなりません。
実際に、「カルテル」により「課微金」が課せられたケースとしては、2010年の光ファイバーケーブル納入にかんする「カルテル」で、関与した企業には約160億円の納付が命じられ、「課徴金」の最高額となっています。
ちなみに、アメリカをはじめ、海外諸国で敷かれている「カルテル」を防止する法律は「反トラスト法」や「独占禁止法」と訳されます。
「談合(だんごう)」とは?
「談合」は「話し合うこと」や「相談すること」、「談合行為」や「入札談合」という意味を含める言葉です。
「談合行為(だんごうこうい)」は「競売や入札の際、予め複数の競争者が入札価格や落札者を話し合って決めること」という意味であり、「入札談合(にゅうさつだんごう)」は「公共事業などの競争入札の際、予め業者同士が話し合って協定を結ぶこと」を意味する言葉です。
このうち、「入札談合」は高価格での落札や持ち回りの落札により、業界全体で利益を不当に分け合い、価格競争の公正性を害するため、刑法により禁じられています。
「カルテル」と「談合」の違い
「カルテル」とは、「企業や事業者が独占目的で価格や生産計画、販売地域にかんする協定」を意味する言葉であり、日本では「不当な取引制限」として法規制がされています。
そして、「談合」は主に「話し合うこと」や「相談すること」という意味のほか、「談合行為」や「入札談合」という意味も含まれる言葉です。
このうちの「入札談合」は「カルテル」=「不当な取引制限」と見なされ、刑法で規制されています。
まとめ
「カルテル」は「企業や事業者が独占目的で価格や生産計画、販売地域にかんする協定」を意味する言葉です。
そして、「談合」は「話し合うこと」や「相談すること」、「談合行為」や「入札談合」という意味を含める言葉でした。
「カルテル」、ないし「入札談合」は「不当な取引制限」として、法律で禁止されています。