「首都圏」と「都市圏」はどちらも特定の範囲を表す言葉です。
2つの言葉が指しているのはそれぞれどの範囲なのでしょうか。
今回は、「首都圏」と「都市圏」の違いを解説します。
「首都圏」とは?
「首都圏」とは、「東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県の1都7県の範囲」を表す言葉です。
「首都圏」の使い方
日本の首都である東京とその周りの地域を意味する言葉で「首都圏整備法」という法律によって示される範囲を指します。
地域区分上関東地方に属する1都6県に山梨県を加えた範囲であり東京を中心とした半径約150kmの範囲が「首都圏」です。
日本の首都として発展する東京との結びつきが強く一体となって発展する地域の総称であり政治や経済、文化などさまざまな面において日本の中心にふさわしい都市の建設を目指して整備が進められています。
「都市圏」とは?
「都市圏」とは、「中心となる都市とその影響を受ける周辺地域を含めた範囲」を表す言葉です。
「都市圏」の使い方
人口が集中し商工業が発展する栄えた地域を「都市」といいます。
発展する都市はその内側だけでなく都市の周辺に位置する地域にも人の交流や経済関係などで影響を与えます。
都市の影響が見られる範囲を表す言葉が「都市圏」です。
社会的、経済的なつながりによって規定される言葉であり行政区分とは無関係です。
都市と密接なつながりがあれば県境をまたいだ隣の地域も「都市圏」に含まれます。
「首都圏」と「都市圏」の違い
東京を含む1都7県が「首都圏」、都市とその影響を受けて広がる地域が「都市圏」という違いで区別されます。
「首都圏」は関東地方の1都6県に山梨県を加えた範囲にのみ使う言葉であるのに対し、「都市圏」は世界中に存在する都市のどこにでも使う表現です。
「首都圏」の例文
・『首都圏の発展はめざましい』
・『首都圏に向けて放送されている番組』
「都市圏」の例文
・『東京は世界一広い都市圏を持つ都市である』
・『都市圏を離れると豊かな自然が広がっている』
まとめ
「首都圏」と「都市圏」では表す範囲が全く異なります。
言葉の定義を正しく理解し使い分けてください。