この記事では、「事実上」と「実質」の違いを分かりやすく説明していきます。
「事実上」とは?
事実上は、じじつじょうと読むのが正しい読み方です。
文字で記載されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事となりますが、実際にあったことがらや誠といった意味の事実の文字に、ある事柄を取り出して範囲を限定する等の意味がある上の文字を、加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から事実上は、実際にはそうである事や、現実の状態といった意味を示すのです。
「事実上」の言葉の使い方
事実上は、実際の有様といった意味の言葉として用いられています。
具体的には、事実上の夫婦や、事実上の倒産といった様に、表向きや見せかけではなく、現実の状態としてはそうなっているといった意味を表現する際に、この事実上が使用されているのです。
「実質」とは?
実質は、じっしつと読むのが正解な言葉となっています。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、誠や中身といった意味を持つ実の漢字に、ものを成り立たせている中身等の意味を有する質の漢字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ実質は、実際に事物に備わっている内容とか性質といった意味を表します。
「実質」の言葉の使い方
実質は、そのものに備わって性質や内容といった意味に使われているのです。
この言葉を使った表現として良く見掛けるのが、実質無料という言葉だったりします。
これは表向き高いものでも、契約時の割引で無料になったり、支払った分がポイントとして還元されるといったケースで、使用される言葉です。
「事実上」と「実質」の違い
事実上と実質の漢字表記を見比べれば、事と上に、質という漢字の違いを見付ける事が出来ます。
所が実の漢字は共通しており、示す意味にも似ている所があるのがややこしかったりするのです。
ただし事実上は、実際はそうである事という意味を示します。
一方の実質は、実際に実物に備わっている中身や性質といった意味を表すのです。
まとめ
2つの言葉は、実という共通の漢字がある上に、似た様な意味合いを示す言葉だったりします。
ですが意味合いのニュアンスには相違点があり、事実上は、実際はそうであるという現実の状態を意味する言葉です。
対する実質は、事物に実際に備わっている中身や本質を表す言葉となっています。