「面立ち」と「面持ち」はどちらも顔に関係する言葉です。
2つの言葉はそれぞれ何を表していてどのような意味の違いがあるのでしょうか今回は、「面立ち」と「面持ち」の違いを解説します。
「面立ち」とは?
「面立ち」とは、「顔の形」を指す言葉です。
「面立ち」の使い方
目の大きさや鼻の高さ、口の位置や輪郭など見てわかる顔の形を意味します。
「面立ち」の「立ち」は外見的な様子を表す言葉で、見てわかる姿形のことを「出で立ち」というのと同じように見てわかる顔の造りや造作のことを表します。
一般的には顔の各部分の細かい違いではなく全体の雰囲気として感じられる顔のつくりを表す意味で使われる言葉です。
「面持ち」とは?
「面持ち」とは、「気持ちが表に出ている顔の様子」を意味する言葉です。
「面持ち」の使い方
人の顔には心で考えていることや感じている気持ちが表情という形で現れます。
嬉しい時には嬉しそうな顔、辛い時には重苦しく沈んだ顔といったように顔に気持ちが表れている様子を指す言葉が「面持ち」です。
笑顔や泣き顔などの表情には感情のほかに顔の形そのものの変化も含まれますが「面持ち」には形の変化の要素は含まれていません。
全く同じ表情でも悲しげであれば悲しい「面持ち」かしこまった様子であれば神妙な「面持ち」になります。
「面立ち」と「面持ち」の違い
見てわかる外見的な顔の形が「面立ち」、顔の様子から見て取れる気持ちが「面持ち」という違いで区別されます。
「面立ち」が顔の外見のみを表しているのに対し、「面持ち」は外見とは関係なく顔から読み取れる目に見えない気持ちのみを指す言葉です。
「面立ち」の例文
・『亡くなった祖父を思わせる面立ち』
・『1歳を過ぎると面立ちがはっきりしてくる』
「面持ち」の例文
・『悲痛な面持ちでじっと見つめる』
・『神妙な面持ちで着席している』
まとめ
「面立ち」と「面持ち」は全く意味が異なる言葉です。
混同しないようそれぞれの意味を正確に理解しておきましょう。