この記事では、「精神科」と「心療内科」の違いについて紹介します。
精神科とは?
精神科とは、精神疾患に関する診療を行う医療機関の診療科のことをいいます。
精神障害や認知障害、発達障害などを診療の対象としています。
代表的な精神障害を挙げると、双極性障害や統合失調症などがあります。
うつ病や摂食障害、PTSD、パニック障害なども診療の対象となります。
その他にも自閉症スペクトラム障害といった発達障害や認知症なども診療しています。
また、医療機関によっては麻薬など薬物依存症の治療を行っているところもあります。
精神科の病院には外来で日帰り診療を行っているところもありますし、入院施設がある精神科病院等もあります。
心療内科とは?
心療内科とは、患者の体と心理面を統合的に診療する心身医学の診療科のことをいいます。
精神科医を中心に発展した医療分野ですが、日本では内科から発展しました。
ストレスなどで発症する身体的な症状を取り扱っています。
心身症や摂食障害、パニック障害、うつ病、自律神経失調症などの診療を行います。
体に不調が生じているけれど検査をしても分からないといった場合、心理的なストレスが要因になっていることがあります。
ストレスを感じているなど思い当たることがある場合には、心療内科を受診します。
精神科と心療内科の違い
精神科は心の病気そのものを診る診療科で、心療内科は心理的な要因から体に現れた症状を診る診療科になります。
気分が落ち込んだり妄想や幻覚が現れるといった時には、症状も心に出ているので精神科が適しています。
アルコール依存や薬物依存なども精神科の診療領域です。
体に異常はないのに、耳鳴りや眩暈がするといった時には体に症状が出ているので心療内科が適しています。
ただし、日本では精神科と心療内科の領域が重なる場合も多いです。
まとめ
精神科は、症状も心に現れる精神疾患を診る診療科です。
心療内科は、症状が体に現れる心の病気を診る診療科になります。