「全額」と「満額」はどちらもお金の額に関する言葉です。
よく似た意味で使われる2つの言葉ですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「全額」と「満額」の違いを解説します。
「全額」とは?
「全額」とは、「全部の金額」を意味する言葉です。
「全額」の使い方
対象にしている金額のすべてを指します。
複数人がそれぞれ注文した品物の支払い金額のように対象になる金額が複数存在する場合はそれら全ての金額の合計金額が「全額」です。
対象として扱う金額に1円も欠けることのない全部の金額を指す言葉でありその金額とぴったり同じ金額が全額にあたります。
「満額」とは?
「満額」とは、「提示されている金額を満たす金額」を意味する言葉です。
「満額」の使い方
要求金額や必要金額などあらかじめ目安や目標として金額が提示されている場合において示された金額に不足がない満たす金額を指します。
上限金額があらかじめ示されている場合にのみ用いる表現で、器の中に水を一杯に満たすように示される金額までいっぱいに満たす金額が「満額」です。
提示通りの金額を指す言葉なので不足はもちろん超過してしまっても「満額」ではなくなります。
「全額」と「満額」の違い
そこにある数字を全て足した全部の金額が「全額」、上限が設定されている状態における上限いっぱいの金額が「満額」という違いで区別されます。
「全額」は全ての金額を表すのでいくらになるのか分かりませんが、「満額」はあらかじめ上限を決めて予定した金額なのでいくらになるのかが事前に分かっているのが大きな違いです。
「全額」の例文
・『借金を全額返済する』
・『ここの支払いは全額自分が持つ』
「満額」の例文
・『賃上げ交渉で満額回答を引き出す』
・『予算は満額認められた』
まとめ
「全額」と「満額」はどちらも全部の金額を表す言葉ですが全部でいくらになるのかが事前に分かっているかどうかで区別されます。
混同しやすい言葉なので基準を正しく憶えておきましょう。