この記事では、「任命」と「委嘱」の違いを分かりやすく説明していきます。
「任命」とは?
「任命」とは人をなんらかの役目や役職あるいは官職になるよう命じることです。
狭義では官職や公務員に使われる言葉ですが現在はそれら以外にも使われることも少なくありません。
官職や公務員に使う場合にはそうでない人を官職や公務員として雇用するという意味になりますが、それ以外の場合は既に雇用している人に新しい役目を与えたり役職を与えるという意味で使われます。
現代で公務員に使うにしろ公務員以外で使うにしろ「任命」された後は組織の一員です。
「委嘱」とは?
「委嘱」とは仕事を一定の間だけ他の人、特に組織外の人に任せることです。
やらなければいけない仕事があってもその組織の人だけでは知識や技術の問題で処理できない場合に、それに対処できる知識や技術を持った外部の人に任せることでその仕事を処理してもらうことが「委嘱」になります。
下請けのように任せる相手の企業に仕事を回すのではなく、その組織や職場の中に人を派遣してもらって対処してもらうことになるでしょう。
「委嘱」された人は一時的に招かれて仕事をしているだけであり、「委嘱」した組織の一員になるわけではありません。
「任命」と「委嘱」の違い
「任命」と「委嘱」の違いを、分かりやすく解説します。
なんらかの役目や役職あるいは公務員として働くよう命ずることが「任命」で、組織内の仕事を組織外の人に一定期間任せることが「委嘱」です。
「任命」は公務員として採用することや組織内の人に仕事を任せることを指すので「任命」した後は組織の一員になりますが、「委嘱」は仕事を任せただけなので「委嘱」された人は組織の一員にはなりません。
まとめ
組織の一員として何らかの仕事や公務員として仕事を任せることが「任命」で、できない仕事をそれができる外部の人に任せることが「委嘱」です。
「任命」は仕事を任せると言っても組織の人員に仕事を割り振ることでしかなく、「委嘱」は外部の人を助っ人として呼ぶことと考えれば区別は容易でしょう。