一定規模の集合住宅に住んでいると定期的に「消防設備点検」のようなものが行われ、部屋の中にある火災検知器や、外部の避難梯子の点検がおこなわれます。
この時の「設備」とはどういう意味でしょうか。
「機器」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「設備」と「機器」の違いを分かりやすく説明していきます。
「設備」とは?
「設備」とは、一般的には、何かの用途のために設置されている機械で、取り外すことが容易でないもののことを表す言葉です。
一般の家庭にあるもので具体的に言えば、電気のコンセント、台所のシンク、作り込みのガスコンロ、集中管理の照明、お風呂、防音設備などがあります。
会社のあるビルなどでは、空調や電源、コンピュータネットワークの配線なども設備として設置されています。
英語では、「facility」が最も近いでしょう。
「機器」とは?
「機器」とは、何かの用途のために、設置されている機械で、多くの場合は取り外して別の場所に移動させることも容易であるもののことを言います。
英語では「device」が最も近いでしょう。
「設備」と「機器」の違い
「設備」と「機器」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、どちらも身の回りにある機械や装備のことを表すという部分では同じですが、基本的なところに大きな違いがあります。
それは、「設備」は「容易に取り外せない」が、「機器」は「取り外し、移動することができる」ものであるということです。
したがって、「機器」の点検やメンテナンスは場合によっては専門家でなくても可能ですが、「設備」に関しては、修理だけではなく、点検や消耗品の交換も専門家に依頼する必要があります。
分かりやすい例で言えば、通常の住宅の部屋にあって、壁に設置してあるようなエアコンは「機器」ですが、作り込みになっていて、壁に埋め込まれていて、ホースも内部に隠れているようなエアコンは「設備」ということになります。
まとめ
この記事では、「設備」と「機器」の違いを、解説してきました。
最近はこの2つの言葉が、英語の「ファシリティ」と「デバイス」という呼び方をされることも多くなり、そうなると、特に若い人たちにとっては、より明確に違いを意識することができるようになっているのではないでしょうか。