天気予報などで、ごく稀に紹介される「帯広測候所」という施設があります。
天候の測定を行なっている施設ということは分かりますが、何をやっているところなのかは、よく分かりません。
それでは、この「測候所」とはどういう意味でしょうか。
また、「観測所」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「測候所」と「観測所」の違いを分かりやすく説明していきます。
「測候所」とは?
「測候所」とは、文字通り、「天候を測定する場所」という意味の言葉で、気象庁が設置している観測施設のことを言います。
「測候所」とは、特に観測を行う人員がいて、機器のコントロールや手作業での観測を行なっている場所です。
以前は日本全土にありましたが、効率化と経費節減のために、無人化が進められた結果、現在では北海道の「帯広測候所」と、鹿児島県奄美にある「名瀬測候所」の2ヶ所しか無くなっています。
「観測所」とは?
「観測所」とは、文字通り「観測するための場所」という意味の言葉ですが、特に気象庁が設置している天候を観測する施設のことを表します。
自動的に観測を行う機器のみが置かれている場所で、人間は常駐しません。
規模の大きさに違いはありますが、2022年現在で、150ヶ所以上の「観測所」があります。
「測候所」と「観測所」の違い
「測候所」と「観測所」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、気象庁が設置して運営する天候を観測する施設であるということは同じですが、どういう施設であるかが違います。
極めて簡単に違いを定義すると、「観測に従事する人がいる」のが「測候所」であり、「人がおらず、機器のみで観測している」のが「観測所」です。
したがって、「観測所」には、測定機器に必要な電源等の設備はありますが、人が長期間滞在できるような設備はありません。
まとめ
この記事では、「測候所」と「観測所」の違いを、解説してきました。
この2つに関しては、リアルタイムに天候を観測する施設として非常に重要ですが、特に「測候所」は、すでに北と南の2ヶ所しか無くなっており、これらも技術的に可能になれば無人になる可能性もあるということです。