「公序」と「良俗」の違いとは?分かりやすく解釈

「公序」と「良俗」の違いとは?違い

破廉恥な振る舞いや下品な行動のことを「公序良俗に反する」と表現します。

「公序」「良俗」はそれぞれ何を意味する言葉なのでしょうか。

今回は、「公序」「良俗」の違いを解説します。

「公序」とは?

「公序」とは、「おおやけの秩序」を意味する言葉です。


「公序」の使い方

私的なものではなく広く社会一般に共有されているもののことをおおやけといいます。

人が大勢集まるとそこに形成され自然のうちにおおやけという概念が誕生し、おおやけによって共有される社会を安寧に保つための決まりとして「秩序」が生まれます。

社会の間で共有されるおおやけの秩序が「公序」です。

一般的には社会の利益を表す意味で用いられる言葉で、法律や条例など具体的なルールとしても示されます。


「良俗」とは?

「良俗」とは、「良いとされる風俗」を指す言葉です。

「良俗」の使い方

集団の間で共有される行動様式や共通認識を「風俗」といいます。

風俗の中には良いものもあれば悪いものもありますが良識的で好ましい風俗を指す言葉が「良俗」です。

一般的には世間の間で共有されている道徳や倫理を表す意味で使われている言葉で、物事の判断基準となる常識に相当します。

「公序」と「良俗」の違い

「公序」「良俗」はどちらも社会全体を支配する一般的な道徳概念に相当する言葉です。

「公序」がおおやけの秩序という公的なものを表すのに対し、「良俗」は人々の間で共有されている良い風俗の中でもという。

私的ものを表すという違いがあります。

社会の一般的な利益が「公序」、社会の一般的な倫理が「良俗」という違いで区別されます。

「公序」の例文

・『公序を乱す存在を取り締まる』
・『社会の安定のために公序を守る』

「良俗」の例文

・『良俗に反しない限り自由だ』
・『時代によって良俗の基準は変わる』

まとめ

「公序」「良俗」は2つ1組で使われることの多い言葉ですがそれぞれの表している意味は異なります。

混同しないように言葉の意味を正しく理解しておきましょう。

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