「公判」と「裁判」の違いとは?分かりやすく解釈

「公判」と「裁判」の違いとは?違い

検事が主人公のドラマなどを見ていると、「この証拠では公判が維持できない」というようなセリフが出てきます。

この時の「公判」というのはどういう意味なのでしょうか。

「裁判」とはどう違うのでしょうか。

この記事では、「公判」「裁判」の違いを分かりやすく説明していきます。

「公判」とは?

「公判」とは、起訴された刑事事件において、裁判官、検事、被告人、弁護士などが裁判所における公の法廷で議論を戦わせて、最終的には判決を下すことを言います。

文字通り、「公の」ものなので、だれでも傍聴することができます。

大まかに2つの意味で使用されることがあり、狭義では、法廷で行われる事柄のみを表しますが、広義では、それを含めて、準備段階からのすべての事柄を表します。


「裁判」とは?

「裁判」とは、関係する当事者同士では解決できない事象に関して、裁判所が関与して、関係者で審理した上で、最終的にはそれをどのように扱うかの決定を下すことを表す言葉です。

大きく分けると「民事裁判」「刑事裁判」があり、「刑事裁判」の場合には「公判」の形をとりますが、「民事裁判」の場合は関係者のみが参加して話し合いが行われます。


「公判」と「裁判」の違い

「公判」「裁判」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、なんらかのトラブルや事件が行われた状況でその内容を明らかにして、どう対処するかを決めるということを表す言葉であるという部分では、全く同じです。

しかし、対象となる内容が違います。

大まかに言えば「公判」は前述のような意味を持つ「裁判」のひとつの手続きのことです。

すなわち、「裁判」のなかでも、「刑事事件」を扱ったもので「裁判所」の法廷の公の場で行われるもののことを「公判」と言うのです。

まとめ

この記事では、「公判」「裁判」の違いに関して説明してきました。

序文で述べた「公判を維持できない」というセリフは、すでに解説した中の広義のほうの「公判」の意味で使用しているわけですが、この時の「維持できない」は、文字通りの「裁判ができない」という意味ではなく、「検事側に不利な状況」であるということを表したものに過ぎないことは言うまでもありません。

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