普通の人を表す言葉として「常人」と「凡人」があります。
どちらもその辺にいるような人のことですが、2つの言葉はどのような違いで使い分けられているのでしょうか今回は、「常人」と「凡人」の違いを解説します。
「常人」とは?
「常人」とは、「特別なところはない通常の状態にある人」を指す言葉です。
「常人」の使い方
他の人と比較したときに特別なところや明らかに違うところがなく標準的で正常な状態にある人を指します。
一般的には通常ではない状態の人と区別するために使われることが多く、高貴な身分を持つ人や能力が圧倒的に優れている人などとは違う普通の人という意味で「常人」という表現が用いられます。
身分の高い「貴人」や普通ではない「超人」、人と変わっていておかしな「奇人」など特殊ではない人が「常人」です。
「凡人」とは?
「凡人」とは、「秀でた才能がない平凡な人」を指す言葉です。
「凡人」の使い方
優れた能力や秀でた特徴がない人並みの人を表します。
一般的には能力や才能など優劣で評価される人の特性において優秀でもなければ劣ってもいない並の人を指す時に使われる表現です。
個人の特性や資質の違いに加え、これまでの人生経験や周囲を取り巻く環境など後天的な要素が特殊なものではなく世俗的であることを表す意味でも使います。
「常人」と「凡人」の違い
「常人」と「凡人」の違いは「普通であることに対する評価」です。
「常人」は常識や正常など普通であることを肯定的に評価する「まとも」のニュアンスが含まれるのに対し、「凡人」には秀でた才能や目立った部分がないことを否定的に評価する「ありきたり」のニュアンスが含まれます。
「常人」よりも「凡人」の方がネガティブです。
「常人」の例文
・『常人にはできない発想だ』
・『常人離れしたパフォーマンスを見せる』
「凡人」の例文
・『凡人をいくら集めたところでたかが知れている』
・『凡人には理解が及ばないだろう』
まとめ
指しているのは同じ普通の人でも「常人」と「凡人」では言葉のニュアンスが全く変わります。
普通であることをどのように評価するのかを基準にして使い分けてください。