例えば、「SNSでの他者攻撃の実態調査」のような記事があったとすると、その内容は、何件調査して、そのうち何件が非難の書き込みで、それに同意するひとがどこくらいいたとかの解析になっています。
それではこの「実態」とはどう言う意味でしょうか。
同じような意味の「状況」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「実態」と「状況」の違いを分かりやすく説明していきます。
「実態」とは?
「実態」とは、文字通り、「実際の状態」ということを表す言葉であり、通常は「実態調査」「実態把握」などのように、主題となるものの事実を把握するときに使用されます。
英語では、「reality」が近いですが、「substance」や「actual condition」の意味もあります。
「状況」とは?
「状況」とは、何かが起きている、あるいは何かの事実に関する、周辺の様や前後関係などを表す言葉で、通常は「状況によっては」とか「状況次第で」というように、条件を明確にするために使用します。
英語では「situation」が最も近い言葉ですが、意味によっては「status」や「condition」なども使われます。
「実態」と「状況」の違い
「実態」と「状況」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、なにかの状態に関しての表現であり、「状況」によっては、同じ意味で使用されることもありますが、もともとの意味は違います。
今回は分かりやすい英語で比較することによって明確にします。
すなわち、「リアリティ」と「シチュエーション」です。
この2つを見るとわかるのは、「リアリティ」には、「何かに関する真実」という意味が含まれているのに対して、「シチュエーション」には、どちらかというと、何かが起きている前後関係とか他の事柄との関係などの「関係性のなかでの事実」という意味が強いことが分かります。
まとめ
この記事では、「実態」と「状況」の違いを、解説してきました。
この記事のような多くの解説記事において、重要なのは、やはりその言葉が使用される「状況」を的確に伝えることです。
たとえば、「意地悪」という言葉には辞書的には悪い意味しかありませんが、付き合い始めて3年の恋人同士がいて、ある日レストランに食事をした帰りに、プロポーズを受けた女性が「こんなに待たせて、意地悪」と言ったとするとそこにはまったく悪い意味はなくなります。
「状況」とは、こういうことです。