高等数学や、物理の世界にはもともとの単語をむりやり日本語に訳した単語で、普段は使わない意味不明なものがたくさんあります。
たとえば数学理論の証明に使う「公準」や「公理」、「定理」などです。
では、「公準」と「公理」はどう違うのでしょうか。
この記事では、「公準」と「公理」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公準」とは?
「公準」とは、ユークリッドの「原論」の中に登場する言葉で、何かの理論が正しいと証明するときに「証明不要で論拠にすることができるもの」という意味で使われたものです。
後述の「公理」よりもそれ自体が仮定の上で成り立つというものを分別したと理解されています。
例えば、「線分は延長することができる」というのは「公準」のひとつです。
英語では「postulate」と言います。
「公理」とは?
「公理」とは、一般的には「一般に通用する道理」という意味で使われる言葉で、もともとは数学における理論の証明に使われる、「証明不要で根拠にすることができるもの」という意味を持った言葉です。
英語では、「axiom」と呼びます。
「公準」と「公理」の違い
「公準」と「公理」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、ともに数学の理論を証明する際に使用される「証明不要で真実とみなしてよいこと」を表しているものえですが、使われる場面が若干違います。
つまり、事実上「ユークリッド幾何学」の中だけで使われる「それ自体に仮定を含む公理」を「公準」と呼んだということです。
したがって、数学全体に適用できるものはすべて「公理」であるということになります。
したがって、強さを基準に並べると、「定理」、「公理」、「公準」の順になります。
まとめ
この記事では、「公準」と「公理」の違いに関して説明してきました。
数学の証明に関しては、前述のように独特の単語をたくさん使用するだけではなく、使用する場面によって言い方が変わることもあり、このあたりはもう専門に研究していなければついて行けなくなっているとも言えます。