「技法」と「技術」はどちらも技に関連する言葉です。
どちらも日常的に使う言葉ですが、この2つはそれぞれどのような意味を持ちどこに違いがあるのでしょうか。
今回は、「技法」と「技術」の違いを解説します。
「技法」とは?
「技法」とは、「物事を正しく行うためのやり方」を意味する言葉です。
「技法」の使い方
物事を正しく行うためには正しい手順や内容に基づいて行う必要があります。
物事を成し遂げるための正しい手順ややり方を確立しまとめたものを「技法」といいます。
一般的には芸術やスポーツの分野でよく使われる言葉で、工夫や研鑽により生み出され確立された技が「技法」です。
目的を達成するための具体的な手法が「技法」であり課題解決のためのアプローチや問題を解決するアイデアが「技法」に当たります。
「技術」とは?
「技術」とは、「物事を巧みに行う能力」を意味する言葉です。
「技術」の使い方
細かい作業をこなしたり他の人にはできない行為を成し遂げたりなど、体使いの巧みさによって現れる質の高い動作を指します。
個人が能力として発揮する素晴らしい動きを指す意味のほか、人が叡智として蓄えたアイデアや発想を指す意味でも使われる言葉です。
「技法」と「技術」の違い
客観的に観察できる形で確立されたやり方が「技法」、個人が習得する巧みな能力が「技術」という違いで区別されます。
個人的な資質に依存するところが大きい「技術」を個人に依存せず広く実践するために確立されたものが「技法」です。
作用や効果がはっきりしていて人に伝えられるやり方が「技法」、やり方を実践するのに求められる能力が「技術」に当たります。
「技法」の例文
・『新しい表現技法を開発する』
・『伝統的な技法で作られた工芸品』
「技術」の例文
・『練習を重ねて技術を磨く』
・『素晴らしい技術の持ち主』
まとめ
「技法」と「技術」はどちらも技を表す言葉ですが技としてのあり方が大きく異なります。
言葉の意味を正確に理解して使い分けてください。