「悪用」と「濫用」の違いとは?分かりやすく解釈

「悪用」と「濫用」の違いとは?分かりやすく解釈違い

「悪用」「濫用」はどちらも好ましくない使い方を意味する言葉です。

2つの言葉はそれぞれどのような使い方を指しどこに違いがあるのでしょうか。

今回は、「悪用」「濫用」の違いを解説します。

「悪用」とは?

「悪用」とは、「悪い目的に利用すること」を意味する言葉です。


「悪用」の使い方

本来の正しい使い方ではなく悪事のために使うことを表します。

道具そのものに善悪はなくどのように使うのかは目的次第です。

包丁を料理に使えば便利な道具ですが武器として使えば恐ろしい凶器になるように同じ道具でも使い方によって役割は全く変わります。

本来の正しい使い方に反して悪い目的に利用することを「悪用」といいます。

道具や情報に対して用いられる表現ですがそのものに罪は無く使用する人間の悪意ある使い方を表す言葉です。


「濫用」とは?

「濫用」とは、「節度なくみだりに使うこと」を意味する言葉です。

「濫用」の使い方

主に権力や権限などに対して用いられます。

権力や権限は何かを思い通りにできる力を表しますが、実際にそのような力を使うかどうかは節度ある判断によって決まります。

本来節度を持って使われるべきものがむやみやたらに使われてしまう様子を指す言葉が「濫用」です。

元々の目的に沿った使い方ではあるものの程度や回数が行き過ぎている様子を表す言葉です。

「悪用」と「濫用」の違い

本来の目的に反した悪い使い方が「悪用」、節度に反した歯止めの利かない使い方が「濫用」という違いで区別されます。

「悪用」が目的のズレを表しているのに対し、「濫用」は程度のズレを表している点に違いがあります。

「悪用」の例文

・『個人情報を悪用する』
・『スペアキーを悪用して侵入する』

「濫用」の例文

・『権力を濫用して反対するものを次々に逮捕する』
・『親しい者にだけ便宜を図るのは職権濫用だ』

まとめ

「悪用」「濫用」はどちらも好ましくない使い方を表す言葉ですが、問題の方向性に違いがあります。

何が問題なのかに注目して2つの言葉を使い分けてください。

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