この記事では、「悪化」【あっか】と「憎悪」【ぞうあく】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「悪化」とは?意味
事態が悪い方向に向かうことを「悪化」【あっか】といいます。
今のままで状態が保てるよう努力しているにもかかわらず、環境や社会情勢などの問題が起きたことで良くない状態になってしまうのです。
「容態が悪化する」といえば、手術しても手遅れである状態を表します。
「関係は悪化した」といえば、双方の意見が食い違い、相性が合わないことを表せる言葉になるわけです。
「憎悪」とは?意味
症状が日ごとに悪くなっていくことを「憎悪」【ぞうあく】といいます。
元々あまり良くない状態である患者の容態が治療しても良くならず、悪い方向に向かってしまうことを指す言葉です。
医学の世界では、病気が悪化するとき「急性憎悪」といって、今の状態が悪化していき、手がつくせないほど症状がひどくなったことを表します。
このようなことから、「憎悪が加速する」といい、憎しみがひどく募っていくといった使われ方もするわけです。
「悪化」と「憎悪」の違い
「悪化」と「憎悪」の違いを、分かりやすく解説します。
物事や人の品行が悪くなったことを意味するのが「悪化」です。
「事態は悪化した」と今の状況がいかに悪い方向に進んでしまい、困った状況かを意味します。
「人間関係が悪化する」といえば、いかに仲が悪くなってしまい、修復ができないでいて悩む状態を表すわけです。
もう一方の「憎悪」は患者の病気が悪くなり、治療しても良くならないと思うとき使われています。
「悪化」の例文
・『天候が悪化したので、飲食店に入って食事することにした』
・『2つの国は、周囲を巻き込んで関係がひどく悪化していった』
「憎悪」の例文
・『急性憎悪に陥った患者を観察する項目に目を通す』
・『薬物療法で急性憎悪に陥った患者の症状を緩和させる』
まとめ
どちらも悪い方向へ向かう状況を表す言葉ですが、意味や使う状況に応じて使い方に違いがあります。
自分なりに、どういった状態のとき使えばいいかを考えて使い分けてみるといいでしょう。