「一式」と「一個」はどちらも物を数える時の表現です。
この2つの数え方にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「一式」と「一個」の違いを解説します。
「一式」とは?
「一式」とは、「関係あるものの一揃い」を指す言葉です。
「一式」の使い方
関係あるものが複数個揃ってひとつのものを形成するときの一揃いを表します。
剣道の防具なら面と胴と小手の一揃いで「一式」になります。
釣竿とクーラーボックスとウェアを合わせて釣り道具「一式」というように一般的には違う種類のものが集まって一つを形成するときに用いられる表現です。
同じものが複数個ある状態に対しては基本的に使いませんが、何かの用途に必ず複数個が必要であるなどその数にきちんとした根拠があり揃っていると言えるのであれば「一式」と表現されます。
「一個」とは?
「一個」とは、「物が一つあること」を意味する言葉です。
「一個」の使い方
日本語には物を数える単位がいろいろあります。
箸なら一膳、椅子なら一脚というように数えるものに合わせてそれぞれふさわしい単位が用意されています。
特定の対象に限定した単位ではなく広く一般に使える物の数え方で表されているのが「一個」です。
「一個」の「個」は独立したものを数える時に使う単位で種類を問わずあらゆるものに使えます。
独立した存在がただ一つある状態を「一個」と表現します。
「一式」と「一個」の違い
関係するものが一揃いあるのが「一式」、物が一つだけあるのが「一個」です。
「一式」は複数の物が揃って構成されているので「一個」ではありません。
「一式」を箱に入れるなどひとまとまりの状態にすると「一個」と数えられます。
「一式」の例文
・『礼服を一式買い揃える』
・『家具家電を一式揃えるとかなりの金額になる』
「一個」の例文
・『おにぎりを一個食べる』
・『一個だけでは物足りない』
まとめ
「一式」と「一個」はどちらも数える単位としては一つですが実際の数が異なります。
どのような状態を指して一つの単位に数えているのかで区別してください。