「方策」と「施策」は混同されやすい言葉ですが、それぞれ何を表しどのような意味の違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「方策」と「施策」の違いを解説します。
「方策」とは?
「方策」とは、「物事を成功に導くためのやり方」を意味する言葉です。
「方策」の使い方
物事に対処するための考えのことを「策」といいます。
一般的には知恵をこらして練り上げた考えに大して用いる言葉です。
知恵をこらして考えた物事を成功させるためのやり方のことを「方策」といいます。
成功に向けた考えや計画など具体的なやり方を表し、何をどのようにすればうまくいくのかをまとめたものを指します。
組織として対処するやり方や計画を表す意味で使うことが多く、個人的な考えよりも組織や集団を運営するための計画を指す意味で使われている表現です。
「施策」とは?
「施策」とは、「世の中で起きる出来事に対して政治や行政が実施する手立て」を指す言葉です。
「施策」の使い方
世の中で起きた出来事に対して対処するのは政治や行政の役割です。
出来事への対処として行われる現実的な達成手段を伴う具体的な計画が「施策」です。
考えるだけでなく実行も含む取り組みとして考えを表すので、いつまでも計画のみで一向に実行されないような考えは「施策」に当たりません。
「方策」と「施策」の違い
物事を達成するためのやり方や計画が「方策」、世の中の課題を解決するために政治や行政により実行される計画が「施策」です。
「方策」と「施策」は主体の違いで区別されます。
「方策」は誰が主体でも使えますが「施策」は国や自治体など公的機関が主体の場合のみに使う言葉です。
「方策」の例文
・『有効な方策を検討する』
・『選択できる方策は限られる』
「施策」の例文
・『国の施策により貧困家庭が救われた』
・『変化が早く施策が後手に回っている』
まとめ
「方策」と「施策」は策の主体の違いで区別されます。
混同しやすい言葉なので正しい意味を理解しておきましょう。