「差別」と「格差」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「差別」と「格差」の違いを分かりやすく説明していきます。
「差別」とは?
「差別」には主に2つの意味があります。
1つ目は、あるものと別のあるものとの間に認められる違いです。
また、それに従い区別することも「差別」と言います。
2つ目は、取扱いに差を付けることで、しかも、不当に他よりも低く取り扱うことを意味します。
このように、「差別」には、正当な違いで差を付けることと不当な違いで差を付けることといった2つの意味があります。
言い換えれば、「区別」や「別け隔て」、「えこひいき」などと同じです。
また、対義語は「公平」や「平等」などとなります。
「差別」の使い方
「差別」は、「差別する」や「差別される」のほか、「男女差別」や「人種差別」、「差別用語」など様々な言葉があります。
「格差」とは?
「格差」は、資格や等級、価格などの違いを意味します。
「格差」の場合、同類のものの間で発生するもので、その中で水準や等級などの差が生じることを意味します。
そのため、「格差」には不当なものはなく、平等なもとの上で生じたものに限られます。
言い換えれば、「ギャップ」や「差異」、「不釣り合い」などと同じです。
「格差」の使い方
「格差」は、「格差がある・ない」のほか、「格差が広がる」、「格差が生じる」などといった形で用いられます。
また、「格差社会」といった言葉もあります。
「差別」と「格差」の違い
「差別」と「格差」は異なった意味を持つ言葉です。
「差別」は、正当な場合もあるものの、不当に取り扱いの差をつけるといった意味があります。
一方、「格差」の場合、不当に行われることはなく、同じものの中で水準や等級に違いが生じることを意味します。
この不当な差の有無について大きな意味の差が生じます。
「差別」の例文
・『今の言葉は、差別用語です』
・『他社との差別化を図る必要がある』
・『私は男女差別をなくす運動に参加しています』
・『海外旅行先で初めて人種差別を感じることがあった』
「格差」の例文
・『今の格差社会に嫌気がさす』
・『親の収入によって学習の格差が広がることだけは避けたい』
・『このままで、大きな経済格差となってしまいます』
・『賃金格差を抑えたい』
まとめ
「差別」と「格差」には、以上のような違いがあります。