作家に対して支払われる報酬には「印税」と「原稿料」があります。
どちらも作家の大事な収入源ですが、この2つはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「印税」と「原稿料」の違いを解説します。
「印税」とは?
「印税」とは、「出版した本の対価として作家に支払われる報酬」を指す言葉です。
「印税」の使い方
出版された本に対する経済的報酬として支払われるお金のことで、刷り部数1部につき何円という形で計算されて作家の報酬になります。
一般的には定価の10パーセントが目安とされており一冊1000円の単行本なら1部につき100円が作者の報酬です。
印刷した部数に応じて支払われるので3000部印刷したうちの1000部しか売れなくても「印税」は3000部の金額が支払われます。
「原稿料」とは?
「原稿料」とは、「原稿執筆の対価として支払われる報酬」を指す言葉です。
「原稿料」の使い方
作家が出版社の依頼に基づいて原稿を執筆した際に報酬として支払われるお金を指します。
報酬の相場は現行の内容や量によって決まりますが一般的には1ページあたり何円、もしくは原稿用紙換算で1枚あたり何円という形で決まります。
「印税」と「原稿料」の違い
出版した本の対価として支払われる報酬が「印税」、執筆した原稿の対価として支払われる報酬「原稿料」という違いで区別されます。
雑誌連載をまとめて単行本にして出版するケースでは雑誌連載時に原稿執筆の報酬として「原稿料」が支払われ、単行本にして出版する際には刷り部数に応じて「印税」が支払われます。
単行本のために原稿を書きおろす場合は「印税」のみで「原稿料」は無いのが一般的です。
「印税」の例文
・『出版した本の印税が振り込まれた』
・『6パーセントの印税では安すぎる』
「原稿料」の例文
・『原稿料の値上げを交渉する』
・『1ページあたり2万円が原稿料だ』
まとめ
作家に対する報酬でも「印税」と「原稿料」では支払いの根拠が異なります。
何の対価として支払われるお金なのかに注目して区別してください。