この記事では、「一応」と「一旦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一応」とは?
「一応(いちおう)」とは、完全ではないけれども、最低の要件を満たしている様子を言います。
また、「一応」の意味は「一往(いちおう)」の漢字でも表記することができます。
「一応」の「一」は「ひとつ」、「いちど」、「はじめ」などの意味があります。
また、「応」は「おうじる」、「こたえる」、「返事をする」などを表しています。
そのため、「一応」は漢字の意味で見てみると、「一度応じる」のような意味合いになります。
「一旦」とは?
「一旦(いったん)」とは、物事の行為を一時的に中断する様子を表しています。
通常、その行為を再開する予定の場合に使います。
「一旦」の「一」は、前述のとおりになります。
さらに「旦」は、「明日」、「朝」、「夜明け」などを指しています。
そのため、漢字の意味でみると、「一旦」は「一度明日にする」と言うような意味合いにとれます。
「一応」と「一旦」の違い
「一応」と「一旦」の違いを、分かりやすく解説します。
「一応」とは、完全ではないけれども、最低の要件を満たしている様子を表しています。
一方、「一旦」は再開の予定で、物事の行為を一時的に中断する様子を言います。
「一応」は完全ではないが、最低限の要件を満たしているさまを意味しているのに対し、「一旦」は、物事の行為を一時的に中断するさまのことなので、この点に違いがあります。
「一応」の例文
・『念のため、一応全て調べてみます』
・『大体の作業は一応終えることができました』
・『心配なので、一応見てきます』
・『これも一応勘定に入れておきましょう』
「一旦」の例文
・『一旦家に帰ってから出直してきます』
・『この件は一旦預からせてください』
・『この問題は急ぎではないので、一旦保留にしましょう』
・『彼は一旦言い出したら、簡単には後には引けなくなってしまうようです』
まとめ
「一応」と似た意味を持つ言葉としては、「ともかく」、「一度(いちど)」、「一通り(ひととおり)」、「一先ず(ひとまず)」、あるいは「取り敢えず(とりあえず)」などが挙げられます。
また、「一旦」と似ている言葉では、「一度」、「一先ず」、「若しも(もしも)」、「万一(まんいち)」、または「一度(ひとたび)」などがあります。
それぞれの言葉の意味を知り、適切に使っていきたいものです。