「寸劇」と「演劇」はどちらも劇の一種です。
それぞれどのような劇で違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、「寸劇」と「演劇」の違いを解説します。
「寸劇」とは?
「寸劇」とは、「ちょっとした時間で披露される短い劇」を指す言葉です。
「寸劇」の使い方
台本に従って役柄を演じ観客に披露する見世物のことを「劇」といいます。
劇には内容や形式の異なるさまざまなな種類がありますが、劇の中でも特に短い時間で完結するものを「寸劇」といいます。
一般的にはショーの幕間などで披露されるごく短時間の劇を指しますが、余興として披露される笑いを中心に構成された短いコントやコメディなどのネタも「寸劇」の一種です。
「演劇」とは?
「演劇」とは、「生身の役者が台本に従って役を演じる劇」を指す言葉です。
「演劇」の使い方
広義では演技を披露する劇全般を指しますが狭義では舞台上で役者が芝居を演じる劇の意味で使われることが多く、人が役柄を演じない人形劇などは含みません。
客前で直接演技を披露しているかどうかがひとつの基準で、映画やドラマなど客前で直接演技を披露しない芝居は含まず客に直接芝居を披露する舞台劇を特に「演劇」と呼んでいます。
「寸劇」と「演劇」の違い
「寸劇」と「演劇」の違いは「長さ」です。
「寸劇」は元々休憩時間や舞台装置の準備などの時間つなぎとして行われていた劇なので通常の劇に比べると数分から数十分と圧倒的に短い時間で終わります。
「演劇」は短いものでも1時間以上、長いものになると十数時間以上かかるものもあります。
同じ題材の作品でも全体が短ければ「寸劇」で長ければ「演劇」です。
「演劇」には演じられる芝居全般を表す意味もあるので広義では「寸劇」も「演劇」に含まれます。
「寸劇」の例文
・『仲間と一緒に寸劇を演じる』
・『セットチェンジの間は寸劇で時間をつなぐ』
「演劇」の例文
・『演劇の世界を目指す』
・『公民館で演劇が披露された』
まとめ
同じ芝居でも「寸劇」と「演劇」では表しているものが全く異なります。
劇に関連する言葉は他にも色々あるので混同しないよう正しい意味を覚えておきましょう。