この記事では、「概論」と「原論」の違いを分かりやすく説明していきます。
「概論」とは?
「概論」とは学問などに関して学問全体や一分野における全体を通した要約を指します。
学問の分野の「概論」を述べる場合まずは基礎知識となる理論から始まり、そこから発展して生まれた理論や更に派生し枝分かれした理論や学説などをまとめることになるでしょう。
また「概論」は要約なので述べる中で触れられる理論は詳細までは語られず、大まかにこう言った理論だと紹介されたり、その理論に含まれる重要な一部分を取り上げられる形で触れられます。
「原論」とは?
「原論」とはなにかの物事について根本となった理論です。
たとえば円の面積を計算する方法という理論は、円の周囲の長さは円の直径に対して約3. 14倍になるという円周率の理論をもとに生み出されています。
なのでこの例で言えば円周率の理論が円の面積計算法の「原論」にあたる理論です。
このようになにかの理論から別の理論が生まれることは非常に多く、その生まれた理論にとって生まれる前提や大元となった理論を指す言葉が「原論」と言えます。
「概論」と「原論」の違い
「概論」と「原論」の違いを、分かりやすく解説します。
なにかの学問や分野でその全体を要約してまとめたものが「概論」で、なにかの物事の根本や理論の直接的な前提的な基礎になった理論が「原論」です。
「概論」は全体を要約したものなので特定の理論だけを指して使う言葉ではありません。
それに対して「原論」はその物事や新しい理論などの前提となった理論を指して使います。
まとめ
「概論」は大元の基礎理論から現在にいたるまでの、その分野の理論をまとめた要約です。
それに対して「原論」はこの理論はこの理論を前提として生まれましたという派生元の理論を指す言葉なので内容の範囲が大きく違います。
「概論」だけではその学問や分野の詳細を深くまで知ることはできませんが、「原論」だけでもそれが含まれる学問や分野全体を知ることはできません。